箏曲家の沢井一恵さんが85歳で死去 十七絃箏の魅力を追求し多彩なジャンルと協業
国内外でジャンルを越えて活躍した箏曲家の沢井一恵(さわい・かずえ)さんが2月15日、肺炎により死去した。85歳であった。告別式は2月20日午前10時30分から、東京都目黒区下目黒の羅漢会館で執り行われる。喪主は長男の比河流(ひかる)氏が務める。
宮城道雄に入門し沢井箏曲院を創立
沢井一恵さんは1929年12月1日生まれ。8歳で宮城道雄に入門し、箏曲の道を歩み始めた。東京芸術大学を卒業後、1979年に夫の沢井忠夫氏と共に沢井箏曲院を創立。伝統的な箏曲の継承に努めるとともに、独奏楽器としての十七絃箏の魅力を追求し、その可能性を広げる活動に力を注いだ。
多彩なジャンルとの協業で知られる
沢井さんはクラシック、ポップス、ジャズなど、様々な音楽ジャンルとの協業で広く知られた。主な協業者には以下のような著名な音楽家が含まれる。
- 音楽家の坂本龍一氏
- 指揮者の佐渡裕氏
- バイオリニストの五嶋みどりさん
これらの協業を通じて、伝統的な箏曲と現代音楽の融合を図り、新たな音楽表現を開拓した。また、海外公演も数多く行い、国際的にも高い評価を得ていた。
十七絃箏の魅力を追求した生涯
沢井一恵さんは、十七絃箏を単なる伴奏楽器ではなく、独奏楽器としての可能性を追求し続けた。その取り組みは、箏曲の伝統を守りつつ、現代的なアプローチで進化させるものであり、音楽界に大きな影響を与えた。肺炎による死去は、音楽ファンや関係者に深い悲しみをもたらしている。
告別式は近親者のみで行われる予定であり、多くの人々がその功績を偲んでいる。沢井さんの遺志は、後進の箏曲家たちによって引き継がれ、十七絃箏の魅力がさらに広がることが期待される。