福岡県築上町で伝統のあられ作りが最盛期に
福岡県築上町の寒田(さわだ)地区において、地元産のもち米を使用した伝統的なあられ作りが現在、一年で最も活発な時期を迎えています。この地域に根付く素朴な味を守り続ける取り組みが、高齢化が進む中でも継承されています。
宮崎夫婦が10種類の色とりどりあられを製造
農業を営む宮崎英治さん(68歳)と千草さん(70歳)の夫婦は、約180キログラムのもち米を原料に、エビや青のり、紫芋などで味付けした計10種類のあられを作り上げています。それぞれ異なる風味と鮮やかな色彩が特徴で、見た目にも楽しい食品となっています。
丁寧な乾燥工程でひび割れを防止
製造工程では、近くの集会所を利用して、約5センチの短冊状に成形した生あられをトレーに広げ、約3週間かけて丁寧に乾燥させます。直射日光を避け、風のない屋内で干すことでひび割れを防ぎ、時折かき混ぜながら均一に乾くよう注意を払っています。この作業は2月末頃まで続けられる予定です。
地域の直売所で販売、伝統の味を継承
完成したあられは、地元の物産館やJAの直売所などで販売されています。宮崎さん夫婦は「高齢化の影響で、あられ作りを続ける家庭は数軒に減ってしまいましたが、昔ながらの素朴な味をこれからも守り伝えていきたい」と語り、地域の伝統食品に対する強い思いを明かしました。
築上町寒田地区のあられ作りは、単なる食品製造ではなく、地域の文化と記憶を次世代に引き継ぐ重要な活動として位置付けられています。色とりどりのあられは、地元産のもち米と自然の素材を活かした、まさに「土地の味」そのものです。



