栃木県益子町長堤の「道の駅ましこ」が高級メロンの栽培に本格的に取り組み、町の特産品化を目指している。豊かな果汁となめらかな口当たりが特徴のタカミメロンなどが現在、道の駅で販売中だ。秋収穫のメロンも手がけるほか、今年から希少な夏収穫のメロン栽培もスタートさせ、「通年栽培」に挑戦している。担当者は「益子といえばメロンと言われるくらいブランド化して普及させたい」と意気込みを語る。
メロン栽培の現状
「今年も甘みが乗って良い仕上がりだ」「網目も均整が取れてきれいに出た」と、道の駅ましこから約1キロメートル離れた農園のビニールハウスで、道の駅を運営する「ましこカンパニー」の農産物振興責任者、太田浩之さん(48)と町地域おこし協力隊員の川辺怜さん(28)が収穫直前のメロンを手に取り、笑顔を見せた。
2人は2022年からメロン栽培に着手。現在の栽培面積は10アールで、ハウスは5棟に上る。昨年から「ましこメロン」と名付け、今春は青肉のタカミメロンと赤肉のタカミレッドを合わせて計2500玉の出荷を予定している。価格は1玉1000~3000円(税込み)だ。
通年栽培への挑戦
春メロンの収穫は5、6月が最盛期だが、秋にもジューシーで上品な香りで知られるアールスメロン750玉を栽培し、道の駅に出荷する。今年はさらに、ハウス1棟で8、9月収穫のアールスメロン250玉の「実験栽培」を実施。猛暑の中で栽培する夏メロンは希少で、お中元やお盆需要などが見込めるという。
地域の取り組みと課題
益子町はナシやブドウ、リンゴなど果樹生産が盛んな町として知られるが、水や温度の管理が難しいメロン栽培を手がける農家はこれまでなかった。太田さんらは、産地である真岡市の農家、大島克弘さん(69)から栽培指導を受けている。
太田さんは道の駅で勤務する一方、メロン栽培を手がける「二足のわらじ」で、栽培管理に苦心してきた。2023年秋には豪雨でほ場が水没し、果実の6割に被害が出たこともある。それでも技術や品質は年々向上し、今年の収穫量は栽培を始めた22年に比べて倍増したという。
ブランド化と普及
昨年4月から協力隊員として活動する川辺さんは、メロン栽培のマニュアル化にも取り組んでいる。町内で栽培希望者が現れれば共有し、「ましこメロン」の普及を目指している。
2人は「メロンは非日常感のある高級フルーツだが、もっと身近な存在にして楽しんでほしい。ブランド化を起爆剤に町を活性化させたい」と抱負を語った。



