石木ダム建設事業を巡り、平田知事が反対住民と非公開面会を実施
長崎県と同県佐世保市が川棚町で進めている石木ダム建設事業を巡り、平田知事は就任後初めて、事業に反対する地元住民との非公開面会を行った。この面会は2026年3月10日の夜に実施され、反対住民約20人が参加した。
住民との丁寧な対話を重視する知事の姿勢
面会は非公開で行われ、県や出席した住民によると、平田知事は就任のあいさつをした上で、設置が検討されている有識者の意見を聴く委員会について説明し、住民と活発な意見交換を行ったという。面会後に報道陣の取材に応じた平田知事は「いろいろな意見をいただいたが、中身については控えたい」と述べ、具体的な議論内容には触れなかった。
平田知事は石木ダム事業について「生命、財産を守り、水不足を解決する必要不可欠な事業だ」と述べ、推進の立場を明確にしている。しかし同時に、「(事業に反対する)住民の方々と丁寧に事業を進めていくことは非常に大事」と強調し、対話を重視する姿勢を示した。
半世紀にわたる事業の経緯と課題
石木ダムは佐世保市の渇水対策などを主な目的として計画されたダムで、1975年度に事業採択が決定している。しかし、地元住民の反対運動が根強く、事業開始以来、対立が続いており、工期の延長を繰り返している状況だ。
この事業は以下のような特徴を持っている:
- 佐世保市の水不足解消を主目的とした公共事業
- 1975年度に採択されたが、半世紀近く経過しても完成していない
- 地元住民の反対が強く、対立が長期化している
- 平田知事は就任後初めて反対住民と直接対話の場を設けた
今回の面会は、長年にわたる対立構造の中での新たな動きとして注目されている。平田知事は事業の必要性を認めつつも、住民との対話を重視する姿勢を示しており、今後の事業の進め方に影響を与える可能性がある。
地域の水資源確保という公共的利益と、地元住民の生活環境への影響という課題の間で、どのようなバランスが図られるかが今後の焦点となる。平田知事は「丁寧な事業推進」を掲げており、この方針が具体的にどのように実現されるかが注目される。



