福岡市図書館で発生した刺傷事件、70代警備員の勇敢な行動が被害拡大を防ぐ
福岡市早良区の市総合図書館で2026年2月19日夜、男女3人が刃物で刺される事件が発生した。この事件で、殺人未遂容疑で逮捕された61歳の男を最初に取り押さえたのは、同施設で勤務する70代の警備員だったことが明らかになった。
容疑者は「人を殺したかった」と供述、被害者との面識なし
福岡県警早良署によると、逮捕されたのは同区在住の無職、吉井辰夫容疑者(61)。捜査関係者への取材では、容疑者が「人を殺したかった」と話し、被害者3人とは面識がなかったという趣旨の供述をしていることが判明している。
県警の調べでは、防犯カメラの映像分析から、最初に館内で80代の男性来館者が腹部を刺されて重傷を負い、続いて出入り口付近にいた50代の女性来館者が首を切りつけられる被害に遭ったとみられている。女性も負傷し、3人目の被害者については詳細が明らかにされていない。
警備員が倒れ込みながら容疑者を確保、警察到着まで一人で対応
事件発生時、50代女性が切りつけられた直後に現場に駆けつけた70代の警備員男性は、倒れ込みながら容疑者の身柄を確保した。警察官が到着して現行犯逮捕するまで、この警備員が一人で容疑者を取り押さえ続けたという。
この警備員は図書館の指定管理業者の従業員で、取り押さえの際に手に軽傷を負った。驚くべきことに、警備員は容疑者が刃物を持っていることを知らなかったという。
県警幹部も驚嘆する勇敢な行動、市長から感謝状贈呈の意向
福岡県警の幹部は「警察官もひるんでしまいそうな状況で、果敢に取り押さえたのはすごい」と警備員の行動を驚きとともに称賛した。
福岡市の高島宗一郎市長は2月20日の取材に対し、「身を挺して取り押さえていただいた警備員には心から感謝しています」と述べ、感謝状を贈る意向を明確に示した。
事件を受けて図書館は臨時休館、防犯カメラ約60台が設置
事件を受けて、福岡市は2月20日、現場となった早良区の市総合図書館を臨時休館とした。同図書館には約60台の防犯カメラが設置されており、県警はこれらの映像を詳細に分析して事件の全容解明を進めている。
この事件は、公共施設の安全対策と警備員の役割の重要性を改めて問いかけるものとなった。警備員の迅速かつ勇敢な対応が、さらなる被害の拡大を防いだ可能性が指摘されている。



