福島浜通りサイクリングルートがナショナルサイクルルート候補に選定、復興観光の新たな起爆剤に
福島浜通りサイクリングルートがNCR候補に、復興観光を推進 (23.03.2026)

福島浜通りサイクリングルートがナショナルサイクルルート候補に選定、復興観光の新たな起爆剤に

国土交通省は2月23日、日本を代表する自転車道として世界に発信するナショナルサイクルルート(NCR)の追加候補として、福島県の浜通り沿岸部を南北に縦断する「ふくしま浜通りサイクルルート」を選定したことを発表しました。このルートは延長約178キロに及び、今後、指定要件の確認などの具体的な選定作業が進められ、順調に進めば今年の夏にもNCRに正式指定される見通しです。浜通り地域の活性化や外国人旅行者(インバウンド)の増加など、観光振興の起爆剤として大きな期待が寄せられています。

震災復興の歩みを体感できる豊かな自然ルート

選定されたふくしま浜通りサイクルルートは、新地町からいわき市までを結び、太平洋を望む浜通りの豊かな自然を楽しめることが特徴です。さらに、このルートは以下のような重要なスポットを経由し、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復興の歩みを肌で感じられる内容となっています。

  • 4月に開園予定の県復興祈念公園(双葉町)
  • 東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)
  • 震災遺構として保存されている「請戸小学校」(浪江町)

これにより、単なるサイクリングコースではなく、歴史的・社会的意義を深く学べる体験型の観光ルートとしての価値が高まっています。

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官民一体での受け入れ環境整備と地域の機運醸成

福島県や国、沿岸部の15市町村、関係団体などで構成される推進協議会は、NCR指定に向けて以下の取り組みを官民一体で進めてきました。

  1. 安全なルートの整備と多様な交通手段に対応したゲートウエー(玄関口)の設置
  2. 緊急時のサポート体制を含む受け入れ環境の充実
  3. 地域全体での機運醸成と観光振興への意識向上

これらの努力が実を結び、今回の候補選定に至った背景があります。

NCRの現状と今後の選定プロセス

現在、NCRには広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ「しまなみ海道サイクリングルート」など、国内で6ルートが設定されています。今回の第3次指定では、ふくしま浜通りサイクルルートを含む計7ルートが候補として挙がっており、国土交通省の有識者委員会は4月以降、現地視察や指定要件の確認を実施する方針です。これにより、最終的な指定に向けた審査が本格化します。

ホープツーリズムとの連動で復興観光を推進

福島県は震災と原発事故後、復興の歩みを発信する独自の観光施策「ホープツーリズム」を推進してきました。内堀雅雄知事は2月23日の記者会見で、「ナショナルサイクルルートの指定を何とかいただき、浜通りの観光振興、地域の復興につなげていきたい」と述べ、NCR指定を契機にホープツーリズムと連動した観光活性化を図る意向を明らかにしました。これにより、浜通り地域の経済再生やコミュニティの絆強化が期待されます。

その他の候補ルートと今後の展望

今回のNCR候補には、ふくしま浜通りサイクルルート以外にも以下の6ルートが選ばれています。これらのルートも、各地域の特色を活かしたサイクリング体験を提供するものとして注目されています。

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  • いしかわ里山里海サイクリングルート(石川県)
  • 雪国魚沼Golden Cycle Route "GCR"(新潟県)
  • フジイチ(富士山一周サイクリングルート、山梨県・静岡県)
  • 鳥取うみなみロード(鳥取県)
  • あまいち(熊本県)
  • わかさいくる(福井県、来年度以降に審査)

全体として、NCRの拡大は日本のサイクリング観光の多様化と国際的な魅力向上に貢献すると見込まれ、今後の動向が注目されます。