ふくしまデスティネーションキャンペーン開催へ 震災15年の節目に観光復興を目指す
福島県において、4月から6月にかけて、JR6社による大型観光企画「ふくしまデスティネーションキャンペーン(DC)」が実施される。これは、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故から丸15年を迎える節目の年に、本県の観光業再生を加速させる重要な取り組みとして位置づけられている。
震災による観光客激減と回復への道のり
県の発表によれば、震災前の2010年には5717万人を記録した福島県の延べ観光客数は、2011年には3521万人と約6割に激減した。その後、2018年と2019年には一定程度の回復を見せたものの、依然として震災前の水準には達しておらず、観光復興は道半ばの状況が続いている。このような背景から、県や観光関係者は、ふくしまDCを観光復興の起爆剤として活用したいと考えている。
県内各地の観光資源の魅力を発信
本キャンペーンでは、福島県の多様な観光資源が積極的にアピールされる。例えば、相馬市の和田観光いちご園では、県オリジナル品種「ゆうやけベリー」を含むイチゴ狩りが楽しめる。県産農産物は、本県観光を支える大きなツールとして期待されている。
また、会津若松市の芦ノ牧温泉観光協会が運営する「芦ノ牧温泉スノーパーク」は、今シーズンは2月末で終了したが、国内だけでなく台湾などアジアからの外国人観光客にも好評を得ている。このように、自然、農業、温泉など、福島県の豊かな魅力を国内外に発信することがDCの重要な役割となる。
関係者一丸となった取り組みと今後の展望
ふくしまDC開催に向けては、県やJR東日本などが概要を説明する記者会見が行われ、関係者が一丸となり、震災からの15年間で本県が進んできた姿を発信する姿勢が示された。このキャンペーンを通じて、観光客数のさらなる回復と、福島県の持続可能な観光産業の確立が目指されている。
震災と原発事故からの復興は、単なる数字の回復だけでなく、地域の活力を取り戻す過程でもある。ふくしまDCは、その象徴的なイベントとして、多くの人々に福島県の新たな魅力を伝える機会となるだろう。



