琵琶湖博物館、ビワコオオナマズの新水槽お披露目 安全性向上と伝統漁法再現
琵琶湖博物館、ビワコオオナマズ新水槽公開 安全性強化

琵琶湖博物館、ビワコオオナマズの新水槽を公開 安全性強化と観察性向上を実現

滋賀県立琵琶湖博物館(草津市)は、ビワコオオナマズの新しい水槽を完成させ、お披露目しました。この水槽は、2023年に発生した水槽破損事故を教訓に、クラウドファンディング(CF)で寄付を募りながら再建を進めてきたものです。新水槽では、アクリル板を厚くするなど安全性に配慮し、特徴的な白い腹を下から観察できる構造にこだわりました。

ビワコオオナマズとは? 琵琶湖の固有種としての魅力

ビワコオオナマズは、琵琶湖と淀川水系にのみ生息する固有種です。全長は0.7メートルから1.3メートルで、長い頭部や白い腹、金属のような光沢がある黒色の背中を持っています。ニゴロブナやビワマスを捕食し、約400万年前の湖底の地層から化石が発見されたことから、「琵琶湖の主」とも呼ばれています。

事故の経緯と再建への取り組み

同館では、1996年の開館時からビワコオオナマズを展示してきましたが、2023年2月、飼育していた円柱形の水槽(直径約5.1メートル、高さ約3.8メートル)のアクリル板が突然破損し、水が流出する事故が発生しました。館内全ての水槽を点検したところ、ほかに12個の水槽でもひびが見つかり、水族展示室全体を一時閉鎖する事態となりました。

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その後、専門家らで構成される第三者委員会が調査を実施。アクリル板の厚さ不足や水量が多かったこと、水槽内に設置したセメント製の「擬岩」の位置に問題があり、水圧が一部分にかかっていたことなどが原因とされました。

新水槽の特徴:安全性と観察性の向上

新しいビワコオオナマズの水槽は、正面に縦約2メートル、横約3.9メートルのアクリル板を設置しています。事故の教訓を生かし、板の厚さは以前の40ミリから倍以上の105ミリに変更し、板にかかる水圧を抑えるため、水量も半分程度に減らしました。

水槽内では、長浜市の葛籠尾崎沖にあると伝わる「ナマズ岩」を擬岩で表現。水槽の裏側に回ると、頭上2.3メートルの場所に窓があり、ビワコオオナマズやイワトコナマズなどを下から観察できるようになっています。

伝統漁法をイメージしたコアユ水槽も新設

近くには、コアユ用の水槽(縦約1.2メートル、横約4.1メートル)も新設されました。伝統漁法「エリ漁」をイメージしたつくりになっており、約500匹のコアユがダイナミックに泳ぐ姿を楽しむことができます。

総工費とクラウドファンディングの成果

二つの水槽の総工費は約2億1000万円で、うち約1770万円は2024年に実施したクラウドファンディングでまかなわれました。10日夕には、返礼品として、CF支援者らを対象にした内覧会が開かれ、参加者からは「地域の伝承である『ナマズ岩』が組み込まれていて面白い。なかなかナマズのおなかは観察できないので新鮮だった」といった声が寄せられました。

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