北九州空港で靴磨きを続ける元社長、出会いの喜びが活動の原動力に
開港20周年を迎えた北九州空港のターミナルでは、スターフライヤーの元社長、松石禎己さん(72歳、北九州市小倉南区)が、利用客の靴の汚れ落としを無料で続けています。この活動は、松石さんが退職後も空港への恩返しとして継続しており、週に4日ほど行っていることで知られています。
元社長の経歴とサービス向上への取り組み
松石さんは全日本空輸(ANA)出身で、2014年にスターフライヤーの社長に就任しました。在任中は、無料の初日の出フライトを企画するなど、サービス向上に積極的に取り組みました。靴の汚れ落としも、社員とともに企画したサービスの一環として始められました。
社長を6年間務めた後、2021年6月に同社の顧問を退職しましたが、その後も空港への感謝の気持ちから、靴磨きの活動を続けています。松石さんは「出会いが楽しくてやめられない」と語り、この活動を通じて築かれた交流が大きな喜びとなっています。
交流の広がりと学びの蓄積
靴を介して交流した人は、2021年以降で延べ5000人に上ると言われています。作業中に交わす会話は、松石さんにとって学びの宝庫であり、その内容を書き留めたノートは10冊にもなりました。これらは、地域の声や旅行者の思いを記録した貴重な資料となっています。
北九州空港の発展に向けたメッセージ
松石さんは、北九州空港のさらなる発展に向けて、関係者にエールを送っています。「街やそこに住む人に魅力があれば、人は来てくれる。『北九州に行って良かった』と思われるように挑戦してほしい」と述べ、地域の魅力向上が観光や経済活性化につながると強調しました。
この活動は、単なるボランティアを超え、人と人とのつながりを深める場として機能しています。松石さんの取り組みは、地域貢献の新たな形を示す事例として、注目を集めています。



