2月の訪日外国人346万人で過去最多 中国客は大幅減が続く
日本政府観光局(JNTO)は3月18日、2026年2月の訪日外国人旅行者(インバウンド)数が346万6700人だったと発表しました。これは前年同月比で6.4%増加し、2月としては過去最高の数値を記録しました。しかし、国・地域別の内訳を詳しく見ると、顕著な傾向の違いが浮かび上がっています。
中国からの訪日客が3カ月連続で減少
特に注目されるのは中国からの訪日客の動向です。2月の中国からの訪日客数は39万6400人で、前年同月と比較して45.2%の大幅な減少となりました。これは昨年12月から3カ月連続のマイナスとなっており、減少傾向が定着していることが明らかになりました。
この背景には、昨年11月の高市早苗首相による台湾有事に関する答弁に対して中国側が強く反発した政治的な要因が指摘されています。実際、中国からの訪日客は昨年12月に45.3%減(2022年1月以来のマイナス)、今年1月には60.7%減と、著しい減少が続いていました。2月は減少幅が1月より縮小したものの、依然として高い水準での減少が続いています。
韓国・台湾からの訪日客が大きく増加
一方、他の主要市場からの訪日客は堅調な伸びを見せています。国・地域別では、韓国が108万6400人(前年同月比28.2%増)で最多となり、台湾が69万3600人(同36.7%増)と続きました。これらの増加が全体の訪日客数押し上げに大きく貢献し、過去最多記録の達成につながりました。
また、春節(旧正月)の時期のずれも影響したと見られています。2025年の春節連休は1月下旬に開始されましたが、2026年は2月中旬に始まったため、比較対象となる前年同月の数値に影響を与えている可能性があります。この時期のずれが、中国からの訪日客減少幅の縮小に一部寄与したと考えられます。
観光現場では中国客の不在が顕著に
実際の観光現場では、例年なら春節期間中に多くの中国人観光客でにぎわう東京・銀座の三越前大通りでも、団体客の姿が目立って少ない状況が報告されています。2026年2月17日に撮影された写真では、従来のような中国人観光客による活気ある光景は見られず、政治的要因が実際の観光動向に直接的な影響を与えている実態が浮き彫りになりました。
日本政府観光局の今回の発表は、訪日外国人全体としては堅調な回復基調を維持している一方で、特定の国・地域からの客源に大きな偏りとリスクが存在することを改めて示す結果となりました。今後の観光政策においては、市場の多様化と特定国への依存度低減が重要な課題として浮上しています。



