横浜・野毛山動物園、2027年1月から大規模リニューアルで休園へ
横浜市立野毛山動物園(西区)は、園全体に及ぶ大規模なリニューアル工事に伴い、2027年1月から約2年間にわたる休園を決定しました。この計画は、開園から70年以上が経過し、施設の老朽化やバリアフリー対応、飼育環境の改善が急務となっていることを背景としています。
老朽化とバリアフリー化が課題
同園では、階段しかない園路や古びた設備が課題となっており、横浜市は2024年にリニューアルプランを策定し、既に一部の整備を開始しています。今回の工事では、特にバリアフリー化を推進し、すべての来園者が快適に楽しめる環境づくりを目指します。
新設される屋内型体験施設「ズーペリエンタ!センター」
リニューアルの目玉となるのが、園の中核となる屋内型体験施設「ズーペリエンタ!センター」の新設です。この施設では、1階と2階をスロープやエレベーターで行き来できる設計とし、以下の特徴的な展示スペースを設けます。
- レッサーパンダやカグーの展示:人気のレッサーパンダや、国内で唯一見られる飛べない鳥「カグー」など、4種類の動物を目玉としたスペースを整備。
- 「リクガメワールド」:生息地マダガスカルの自然を再現し、高所にいるキツネザルなどを間近で観察できる構造を採用。
- 多目的休憩スペース:約120人が利用可能な休憩エリアを設置し、来園者の利便性を向上。
現段階の試算では、このセンター単独で約36億円の事業費を見込んでいます。
財源確保と入園料の見直し議論
横浜市議会常任委員会では、財源確保策について議論が交わされました。市の担当者は、国費の活用や寄付受け入れに加え、電子看板広告やネーミングライツの導入、協賛獲得、魅力的な売店や飲食施設の整備による収入増を図る方針を示しました。
また、現在は入園無料ですが、他の市立動物園を含め適切な入園料を検討する必要性にも言及。これに対し、委員からは「無料だから市民が気楽に行ける。これからも無料であり続けるべきだ」との意見も出され、今後の議論が注目されます。
野毛山動物園のリニューアルは、2028年度までに工事を進め、2029年前半の再開を目指しています。この取り組みが、地域の観光や教育にどのような影響を与えるか、期待が高まっています。



