中野区で昭和アート集大成展、毛利さんが40年の軌跡を展示
東京都中野区在住の画家、毛利フジオさん(70)が、40年余りにわたる創作活動の集大成となる展覧会を中野区役所で開催している。今年は「昭和100年」にあたり、再開発で都市の姿が激変する中、毛利さんは「あの時代の記憶を伝えたい」と語る。
都電が走る昭和の情景
青空の下、東京タワーを背景に都電が走る風景。20歳で島根県から上京した毛利さんにとって、都会の活気を運んでいた都電は重要なモチーフだ。有楽町の日劇や銀座の和光、東京駅など、さまざまな街の風景に緑の車両がさりげなく登場する。
デザイン学校を卒業後、教科書や図鑑に載せる動植物の細密画を描く仕事に就いた。ある時、子供の頃に好きだった乗り物を描きたいと思い、昭和の風景とともに鉄道や自動車を描いたところ評判に。1990年代後半から展覧会を開くうち、出版業界などで「昭和30年代アートの第一人者」と呼ばれるようになった。
3年ぶりの展覧会、約40点を展示
胃がんを患い療養していたため、展覧会は3年ぶり。山あいの菜の花畑をボンネットバスが走る地元の風景から、東京の雑踏を描いた作品まで約40点が並ぶ。「人情にあふれた昭和の街に迷い込んでほしい」と毛利さん。入場無料で、13日まで開催中。(浅田晃弘)



