徳島県小松島市は、市制75周年を記念して、地元に伝わる民話「阿波狸合戦」を題材にしたオリジナル絵本を制作した。この絵本の完成セレモニーが5月31日、市立図書館で開催され、関係者や親子連れらが出席した。
絵本の内容と制作背景
絵本のタイトルは「キンチョウくん!ぼくはタヌキ!きみのともだち」。B5変型判の40ページで、現代の小松島市を舞台に、阿波狸合戦の主人公「金長狸」の子孫であるキンチョウくんが、けがをした時に助けてくれた人間の女の子に恩返しをする友情物語が描かれている。
市は、子どもたちにふるさとへの愛着を持ってもらうことを目的にこの企画を立案。物語は徳島県出身の児童文学作家・くすのきしげのりさん(64)が執筆し、イラストは絵本作家の武田美穂さん(66)が担当した。この絵本は5月に理論社(東京)から刊行され、市は市内の幼稚園や小中学校に配布する予定だ。
セレモニーの様子
セレモニーには、作者のくすのきさんと武田さん、中山俊雄市長らが出席。くすのきさんは「助けられたら、次は自分が誰かを助けることの大切さを伝えたい」と語り、その後、集まった約100人の親子連れに絵本の読み聞かせを行った。
また、息子2人と参加した同市の女性(35)は「見慣れた地元の風景がたくさん出てきてうれしかった」と笑顔を見せた。絵本には小松島市の風景が随所に描かれており、親しみやすい内容となっている。
この絵本は、地域の歴史や文化を次世代に伝えるとともに、人と人とのつながりの大切さを訴えかけている。



