福島県の伝統工芸品の輸出額が2025年度に過去最高を記録したことが、県のまとめで明らかになった。会津塗や赤べこ、奥会津編み組細工などが欧米やアジアを中心に人気を集め、前年度比15%増の約12億円に達した。
輸出拡大の背景
県商工労働課によると、海外での日本文化への関心の高まりに加え、インターネット販売や海外見本市への積極的な参加が輸出拡大につながった。特に、会津塗の漆器は高級レストランやホテルからの注文が増加。赤べこはユニークなデザインがSNSで話題となり、欧米の若年層に人気を博している。
地域別の輸出状況
輸出先別では、アメリカが最も多く全体の35%を占め、次いでフランス(20%)、中国(15%)と続く。アメリカでは、ニューヨークやロサンゼルスのセレクトショップでの取り扱いが拡大。フランスでは、パリの日本文化イベントでの出展が評価され、高級百貨店での販売が始まった。
県の支援策
県は2026年度も海外販路開拓のための補助金や専門家派遣を継続する方針。また、新たにECサイトの多言語化や越境ECプラットフォームへの出品支援を強化する。県の担当者は「伝統工芸品の価値を世界に発信し、地域経済の活性化につなげたい」と話している。
県内の工芸品事業者は、この好機を生かしてさらなる品質向上とデザイン開発に取り組む考え。伝統技術を継承しつつ、現代のライフスタイルに合った商品開発を進め、持続可能な産業としての発展を目指す。



