司馬遼太郎没後30年「長崎菜の花忌」開催、龍馬ゆかりの地で文学碑に献花
司馬遼太郎没後30年「長崎菜の花忌」、龍馬像近くで献花 (17.02.2026)

司馬遼太郎没後30年を記念し「長崎菜の花忌」が開催、龍馬ゆかりの地で献花式典

作家・司馬遼太郎(1923~1996年)の没後30年を迎え、彼をしのぶ「長崎菜の花忌」が2026年2月15日、長崎市伊良林の風頭公園で営まれました。この行事は、司馬が愛した菜の花を献花する伝統的な式典として、地元関係者や市民によって大切に継承されています。

坂本龍馬ゆかりの地で文学碑に献花、参加者が作品の舞台に思いを馳せる

風頭公園には、幕末の志士・坂本龍馬を主人公とした司馬遼太郎の代表作「竜馬がゆく」の文学碑が建立されており、式典では参加者がこの碑に菜の花を手向けました。伊良林地区は、龍馬が貿易結社「亀山社中」を創設した歴史的な場所であり、公園内には龍馬像も設置されています。文学碑はその像の近くに位置し、司馬作品の舞台の一つとなった長崎への深い思いを象徴しています。

式典には、市民グループ「亀山社中ば活かす会」が主催者として関わり、地域の絆を強化しました。参加者たちは、菜の花の献花を通じて、司馬遼太郎が作品を通じて描いた日本の歴史と文化に改めて敬意を表しました。

児童・生徒による朗読や記念館からのメッセージで式典が彩られる

この日の式典では、伊良林小学校や瓊浦高等学校の児童・生徒が司馬遼太郎の作品を朗読し、若い世代が文学に触れる機会を提供しました。また、大阪府にある司馬遼太郎記念館の上村洋行館長から届いたメッセージが読み上げられ、「いっしょに長崎の海と空を心に描きたいと思います」との言葉が参加者の心に響きました。

「亀山社中ば活かす会」の代表である土肥原弘久さん(68歳)は、式典の意義について次のように語りました。「司馬遼太郎は一貫して日本の在り方を考え続けていた作家です。縁のある長崎で、日本について考える機会を今後も提供していきたいと考えています」。この言葉は、式典が単なる追悼を超え、地域の文化的継承と教育的価値を高める役割を果たしていることを示しています。

全体として、「長崎菜の花忌」は司馬遼太郎の没後30年という節目を祝い、彼の文学的遺産を長崎の地で顕彰する重要な行事となりました。参加者たちは、菜の花の献花を通じて、歴史と文学が交差するこの場所で、日本の未来について思いを巡らせる貴重な時間を過ごしました。