広陵高校野球部の元部員による部内暴力申告、第三者委員会が調査結果を公表
広島市の広陵高校において、硬式野球部の元部員(当時3年生)が部内暴力を受けたと申告した問題で、同校は2月16日、弁護士などで構成される第三者委員会から調査報告書を受け取ったことを正式に発表しました。報告書では、元部員が申告した暴力やいじめなどの事実を確認できなかったと結論付けられています。
第三者委員会の調査経緯と詳細な結論
同校によりますと、第三者委員会は昨年6月、元部員の保護者からの要請を受けて設置されました。調査期間は今年1月までとされ、元部員本人への詳細な聞き取りや、現役部員に対するアンケート調査などが実施されました。
報告書では、元部員が申告した具体的な暴行行為について、「いずれの事例も裏付ける客観的な証拠や証言を得ることができず、事実を認めることは困難である」と明確に結論付けています。委員会は複数の角度から検証を重ねた結果、暴力行為の存在を立証する材料が不足していると判断しました。
学校側の調査体制に対する厳しい指摘と提言
しかし、報告書は学校側の組織体制と調査プロセスについて、重要な問題点を指摘しています。具体的には、「指導者への聞き取りが大幅に遅延したこと」や「部内の暴行・暴言に関する広範な聞き取り調査が十分に行われていなかったこと」など、調査体制に明らかな不備があったと厳しく批判しました。
これらの指摘を受け、第三者委員会は学校に対して、相談窓口の拡充と機能強化を中心とした複数の改善提言を行いました。生徒や保護者が安心して相談できる環境整備が急務であると強調しています。
別件の暴力行為調査は現在も継続中
さらに、広陵高校野球部では、今回の元部員の申告とは別に、昨年1月に発生した上級生による下級生への暴力行為が問題となっています。この件については、別の第三者委員会が現在も詳細な調査を継続しており、今後の報告が注目されています。
学校関係者は、「今回の調査結果を真摯に受け止め、提言された改善策を迅速に実施していく」とコメントしています。教育現場におけるスポーツ部活動の適正な運営と、生徒の安全確保が改めて問われる事態となりました。