サッカーワールドカップ(W杯)は華やかな選手の活躍に注目が集まりがちですが、そのスターたちを動かしているのは代表監督です。人心掌握にたけた知将、斬新な戦術を編み出す奇才、百戦錬磨の老将――各チームを率いる名物指揮官を紹介します(文中のコメントはロイター)。
ディディエ・デシャン フランス 57歳…采配は極めて堅実
フランス代表のエースFWエムバペ(左)とデシャン監督。2大会ぶりの優勝を狙います。
サッカー界で選手、監督の両方でW杯優勝を経験している3人の傑物のうちの1人です。1998年の地元フランス大会では、主将として初優勝のトロフィーを掲げました。豊富な運動量と安定したプレーで、チームを支えた名MFでした。
現役引退後は、長く活躍したユベントス(イタリア)などでの指揮を経て、2012年に代表監督に就任。初のW杯となった14年ブラジル大会は準々決勝でドイツに敗れましたが、18年ロシア大会ではチームを20年ぶりの優勝へと導きました。
4年後のカタール大会も決勝まで進み、アルゼンチンにPK戦の末に敗れたものの、チームの安定した力を示しました。その采配は、現役時代のプレー同様に極めて堅実です。
フランスは優勝候補の筆頭といえる存在。特に攻撃陣のタレントの豊富さは圧倒的ですが、「ほかにも候補は6~7チーム挙げられる」と浮かれたところはありません。今大会を最後に14年間に及ぶ代表監督生活に終止符を打つと明言している名将は、有終の美を飾れるでしょうか。



