【ニューヨーク共同】米大リーグ機構(MLB)のマンフレッド・コミッショナーは、オーナー側が提案している選手の報酬総額に上限を設ける「サラリーキャップ」をめぐり、1994年から95年以来となるストライキに発展する懸念を示した。この情報は3日、AP通信が伝えた。
オーナー会議での発言
コミッショナーは同日開催されたオーナー会議後の記者会見で、現在の年俸総額が規定額を超えた球団に課徴金(ぜいたく税)を課す制度について「機能していない」と明言。球団間の財政格差を是正するためには、より現実的な枠組みが必要だと強調した。
ストライキの歴史と背景
MLBでは1994年から95年にかけて、選手会とオーナー側の労使対立により232日間に及ぶストライキが発生し、ワールドシリーズが中止となる事態となった。今回のサラリーキャップ導入案は、選手会の強い反対が予想され、再び労使紛争が激化する可能性がある。
コミッショナーは、サラリーキャップがリーグ全体の競争均衡を高め、小規模市場の球団も優勝を目指せる環境を作るための重要な施策だと主張。その一方で、選手会との交渉が難航し、ストライキに至るリスクを認識していると述べた。
ぜいたく税は現在、一定額を超えた球団に課されるが、富裕球団は支払い能力があるため、格差是正効果が限定的だと指摘されている。新たな枠組みでは、より厳格な上限設定が検討されている。
選手会はこれまで、サラリーキャップが選手の市場価値を制限し、年俸の伸びを抑えるとして強く反対してきた。両者の隔たりは大きく、今後の交渉が注目される。



