羽生結弦からのペンダントがお守り、佐藤駿がSP9位から銅メダル獲得「届かないと思っていた」
羽生結弦のペンダントがお守り、佐藤駿がSP9位から銅メダル

ミラノ・コルティナ五輪で佐藤駿がSP9位から銅メダル獲得、羽生結弦のペンダントが支えに

ミラノ・コルティナオリンピックは13日、フィギュアスケート男子フリーが行われ、佐藤駿(エームサービス)がショートプログラム(SP)9位から見事な逆転を果たし、銅メダルを獲得した。佐藤は演技後に「信じられない。夢なのかなと。演技が終わった時点ではメダルには届かないと思っていた」と涙ぐみながら喜びを語った。

鍵山優真は銀メダル、日本勢が5大会連続メダル獲得

同日の競技では、SP2位の鍵山優真(オリエンタルバイオ)が176.99点で銀メダルを獲得し、2大会連続の表彰台に立った。これにより、日本勢はこの種目で5大会連続のメダル獲得となり、3大会連続で2人が表彰台に上がる快挙を達成した。優勝はSP5位のミハイル・シャイドロフ(カザフスタン)が198.64点で逆転し、SP首位のイリア・マリニン(米)は失速して8位に終わった。三浦佳生(オリエンタルバイオ)は13位だった。

佐藤駿、堂々の演技で逆転銅メダル

佐藤駿はフリーで186.20点をマーク。冒頭の4回転ルッツを成功させ、トリプルアクセルからの連続ジャンプなども危なげなく決め、後半の3回転ルッツの乱れがあったものの、全体的に堂々とした演技を披露した。佐藤は「全部をぶつけようと思って滑った」と振り返り、SPで9位と出遅れ、3位まで13.85点の差があった状況から、逆転での表彰台を目指した心境を明かした。

フリーに向けては、演技構成を変えて4回転フリップを投入する選択肢もあったが、最後まで悩んだ末に「メダルより、いい演技を皆さんに届けたいと思った」と本来の演技を貫いた。その結果、最終滑走のマリニンが崩れたことで銅メダルが転がり込み、佐藤は両手で顔を覆って号泣する感動的な瞬間が生まれた。

羽生結弦からのペンダントがお守りに

佐藤は、五輪を連覇した同じ仙台市出身の羽生結弦に憧れ、世界を目指してきた。羽生から贈られたペンダントをお守り代わりにしており、この日も羽生の演技映像を見てから舞台に立ったという。「すごくスケートをしたいという気分になる」と語り、震えそうな緊張感にも立ち向かえた。

羽生から「駿君なら跳べるよ」と贈られた言葉に背中を押され、同じ五輪の舞台までたどり着いた佐藤。憧れの表彰台に上り、「やるべきことはやれた」と達成感をにじませた。積み上げた日々が間違いではなかったことを証明する、感動的な銅メダル獲得となった。