ミラノ・コルティナ五輪で米国勢の明暗が分かれる
2026年2月17日、イタリア・ミラノで開催されたミラノ・コルティナ冬季オリンピックのフィギュアスケート女子シングルショートプログラムにおいて、優勝候補と目されていた米国勢の2人、アリサ・リュウとアンバー・グレンの間に、明暗がはっきりと分かれた結果となった。
アリサ・リュウ、堂々の3位発進で笑顔を披露
昨季の世界選手権を制した実力者、アリサ・リュウは、冒頭の3回転フリップで1.59点の高い出来栄え点(GOE)を獲得するなど、安定した演技を見せた。家族や友人らの前で堂々と滑り切り、プログラム終了後には「楽しかった」と満足げな笑みを浮かべた。
リュウは首位の中井選手とは2.12点差、2位の坂本選手とは0.64点差の3位でフィニッシュ。逆転の可能性を十分に残す位置につけたが、「彼女たちに勝つかどうかは私の目標ではない。自分の表現したい物語に集中する」とコメントし、他選手との比較を意に介さない姿勢を示した。
さらにリュウは緊張を感じていないとも語り、「うまく滑れても、プログラムで失敗しても全く問題ない。結果がどうであれ、それはそれで自分の物語になるから」と、競技に対する独自の哲学を明かした。
アンバー・グレン、ミスで13位に沈み涙を流す
一方、3年連続で全米選手権を制しているアンバー・グレンは、苦い結果に終わった。冒頭のトリプルアクセル(3回転半)は着氷させたものの、予定していた3回転ループが「規定を満たしていない」として無得点となり、総合で67.39点の13位に沈んだ。
この結果、3位のリュウとは9.2点の大差がつき、表彰台獲得も厳しい状況となった。グレンは演技後、涙を抑え切れず、報道陣の取材に応じることなく会場を後にした。その姿は、五輪という大舞台のプレッシャーと厳しさを如実に物語っていた。
競技の行方と今後の展開に注目
ショートプログラムを終え、リュウはフリースケーティングでの逆転を狙える位置に付けたが、グレンは大幅な巻き返しが求められる。両選手の明暗は、フィギュアスケートの採点の厳しさと、一瞬のミスが勝敗を分ける競技の特性を浮き彫りにした。
今後のフリースケーティングでは、リュウが自分の物語をどう表現するか、そしてグレンがこの挫折からどう立ち直るかが、大きな見どころとなるだろう。ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート女子シングルは、さらなる熱戦が期待される。



