外国人留学生が防災知識を実践的に習得、佐賀県嬉野市で体験型セミナー開催
佐賀県と同県嬉野市などは14日、外国人住民の防災意識を高めることを目的として、体験型防災セミナーを嬉野市中央体育館で実施しました。このセミナーには、市内の日本語学校に通うネパール、パキスタン、インドなどの出身者を含む留学生36人が参加し、災害発生時の適切な対応方法を学びました。
「やさしい日本語」で基礎知識を習得、実践訓練で応用力を養う
セミナーでは、まず「やさしい日本語」を用いた防災講座が行われ、参加者は映像教材を通じて学習を進めました。講座では、「非常時にSNSで発信される情報をうのみにしない」といった緊急時の基礎知識が強調され、情報リテラシーの重要性が解説されました。
その後、屋外での実践訓練が実施され、消火器の使用方法を体験したり、避難所に設置する防災用テントやベッドの組み立てを行ったりしました。さらに、湯を注いで簡単に調理できる防災食のビリヤニ(カレー風味の炊き込みご飯)を作成し、試食する機会も設けられ、災害時の食糧確保についても理解を深めました。
外国人住民の急増と多様性に配慮、地域防災の強化を目指す
佐賀県によると、県内の外国人住民は近年急増しており、1月1日時点で過去最多の1万2631人に達しています。国籍や文化背景が多様で、出身地域によっては地震などの災害体験がほとんどない人もいることから、こうしたセミナーは防災教育の重要性を高めています。
セミナーに参加したネパール出身の女性(25歳)は、「日本で火事や災害に遭ったとき、どこに逃げたらいいか分かって安心した」と感想を述べ、実践的な訓練を通じて自信がついたことを強調しました。この取り組みは、地域全体の防災力を向上させる一環として、今後も継続される見込みです。