横須賀市の病院跡地で有害物質検出、六価クロムが基準値の7倍に
神奈川県横須賀市は4月10日、同市上町に所在する市立うわまち病院の跡地において、土壌および地下水から有害物質が検出されたことを明らかにしました。特に、六価クロムは国の環境基準値(1リットル当たり0.05ミリグラム以下)を最大で約7倍上回る1リットル当たり0.36ミリグラムが測定され、深刻な汚染状況が浮き彫りとなっています。
調査結果の詳細と健康リスクの評価
市立病院課によれば、この数値は直ちに健康被害を引き起こすレベルではないとされています。しかし、予防措置として、周辺住民に対して井戸水の飲用を控えるよう強く呼びかけています。同病院は昨年2月末に閉院し、市は土壌汚染対策法に基づき、昨年7月から今年3月にかけて、敷地約3万9400平方メートルの約170地点で包括的な調査を実施しました。
調査では、表層土壌や地中の排水管下の土壌、地下水が対象となり、11地点で基準値を超える有害物質が検出されました。六価クロムの他にも、鉛やヒ素などが確認されており、地下水からは1地点でヒ素が基準値(1リットル当たり0.01ミリグラム以下)を上回る1リットル当たり0.018ミリグラムが検出されました。これにより、複数の汚染物質が存在することが判明し、環境への影響が懸念されています。
今後の対策と除去計画
横須賀市は、今年度中にさらなる調査を進め、深さ5メートル地点での詳細な分析を行う予定です。これに基づき、汚染土壌の除去や盛り土などの対策を実施し、地域の安全確保に努めるとしています。市の担当者は、「住民の健康と環境保護を最優先に、迅速かつ適切な対応を図っていく」と述べ、継続的なモニタリングと情報公開を約束しました。
この問題は、廃止された医療施設の跡地利用における環境リスク管理の重要性を改めて示す事例となっており、今後の対応が注目されます。市民からの不安の声も聞かれる中、市は透明性のある説明と早期の対策完了を目指す姿勢を強調しています。



