大分県の景況感、短観でプラス19に改善 インバウンド需要が非製造業を牽引
日本銀行大分支店は、大分県内における2026年3月の企業短期経済観測調査(短観)の結果を公表しました。景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を差し引いた業況判断指数(DI)は、全産業でプラス19となりました。これは昨年12月の前回調査から3ポイント上昇し、2期連続で改善を示す好結果となっています。
調査の概要と回答状況
今回の調査は、3か月ごとに実施されるもので、2026年2月26日から3月31日にかけて行われました。対象となったのは大分県内の153社で、このうち製造業65社、非製造業86社の計151社が回答しました。調査結果は、県内企業の景況感を詳細に反映しています。
製造業と非製造業の明暗分かれる動向
業種別に見ると、製造業のDIはプラス10となり、前回調査から3ポイント悪化しました。この背景には、中国の過剰生産の影響による「素材業種」の収益性低下が指摘されています。一方で、非製造業はプラス27と、前回から9ポイント大幅に改善しています。この改善の主な要因として、インバウンド(訪日外国人客)需要の拡大が挙げられています。
興味深い点として、今回の調査では、中東情勢の悪化を理由に業況が低下したという回答は確認されなかったと報告されています。これは、地域経済が当面の地政学的リスクから直接的な影響を受けていないことを示唆しています。
先行き見通しと日銀の見解
6月にかけての先行き見通しについては、全産業でDIが4ポイント下げてプラス15と予測されています。日本銀行大分支店の安徳久仁理支店長は、今後の展望について次のように述べています。
「中東情勢は不確実性が高い状況が続いています。製造業への影響や企業収益の動向を詳細に調査し、適切な情報発信を行っていきたいと考えています。」
この発言は、今後の経済動向に対する慎重な監視姿勢を反映しています。インバウンド需要の持続可能性や、製造業の回復ペースが、今後の県内景気の鍵を握ると見られています。



