公立校の教員不足が深刻化、欠員数が4年で1.7倍に急増
全国の公立小中高校や特別支援学校において、教員不足が深刻な問題となっている。文部科学省が実施した実態調査によると、昨年4月の始業日時点での教員欠員数は4317人に達し、これは4年前の調査時点から1.7倍に増加した。調査は2021年以来4年ぶり2回目で、前回の2558人から大幅に悪化している。
調査対象と詳細な内訳
調査は47都道府県と20政令市、さらに教員を共同採用している大阪府豊能地区を含む計68自治体を対象に行われた。教員不足の内訳を見ると、小学校が1911人(前回比693人増)、中学校が1157人(同289人増)などとなっている。全国で配置が必要な教員の総数は約84万人であり、教員全体に占める不足率は0.5%(前回比0.2ポイント増)に上昇した。また、教員の欠員があった学校の割合も8.8%(同3ポイント増)と高まっている。
現場での対応と不足の要因
学級担任が確保できなかった小学校では、管理職である教頭や同僚教員が兼務するケースが発生している。教員不足の要因について自治体に複数回答で尋ねたところ、最多は「産育休の取得者増加」(93%)で、以下に「病休者増加」(79%)、「特別支援学級が見込みより増加」(75%)が続いた。これらの要因が複合的に作用し、教員不足を加速させている状況が浮き彫りになった。
文科省の対応と今後の対策
文部科学省教育職員政策課の担当者は、「深刻な状況と受け止めている。教員の働き方改革や処遇改善を進めて多様な分野から人を呼び込むため、あらゆる対策を講じていきたい」と述べている。具体的な対策としては、長時間労働の是正や給与面での改善、柔軟な採用制度の導入などが検討されている。教育現場の安定を確保するため、国と自治体が連携した取り組みが急務となっている。



