たばこ自販機の成人識別「タスポ」が終了、3G停波でコンビニ購入が主流に
タスポ終了、3G停波でコンビニ購入が主流に

たばこ自販機の成人識別システム「タスポ」が終了、3G停波で時代の幕を閉じる

たばこ自動販売機の成人識別システムとして知られる「taspo(タスポ)」が、2026年3月末をもって正式に終了しました。この終了は、通信回線として利用されてきたNTTドコモの3G回線が停波することを直接の理由としています。タスポは2008年に導入され、未成年者のたばこ購入を防止する目的で、たばこメーカーなどが約900億円の導入費用を投じた大規模なプロジェクトでした。

タスポの仕組みと利用状況の推移

タスポのシステムは、事前に発行されたICカードを自販機の読み取り装置にかざすことでたばこが購入できる仕組みで、3年間利用がない場合にはカードが無効になる設計でした。運営元の全国たばこ販売協同組合連合会(全協)によると、カードの発行累計は1千万枚以上に達しましたが、ここ数年では有効なカードは全体の1割程度にまで減少していました。担当者は「未成年の喫煙防止に一定の役割を果たしたが、たばこ自販機を取り巻く環境変化もあり、続けられずに残念だ」と述べています。

一方で、タスポの申し込みには身分証明書が必要であり、手続きが「面倒」という声も多く寄せられていました。日本自動販売システム機械工業会のデータによれば、2007年に1兆7千億円あった自販機でのたばこ販売額は、タスポ導入後の2008年には半分にまで落ち込みました。この背景には、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、ドラッグストアでのたばこ購入が主流となったことが大きく影響しています。

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たばこ自販機の激減と新たな動向

たばこ自販機自体の数も、2002年のピーク時63万台から、昨年時点では5万7100台へと激減しています。タスポの終了は、この減少傾向に拍車をかける可能性が高いと見られています。さらに、インバウンド(訪日外国人)向けの新たな需要が注目される中、自販機業界はキャッシュレス決済などの技術革新に活路を見出そうとしています。

タスポ終了に伴い、利用できなくなる自販機には、店内でのたばこ購入を呼びかける表示が設置されるなど、移行措置が取られています。この変化は、たばこ販売の在り方だけでなく、社会全体の喫煙環境や規制のあり方にも影響を与えるでしょう。例えば、日本大学教授の末冨芳氏は、喫煙所とたばこ販売をセットにすることの必要性を指摘するコメントを寄せています。

全体として、タスポの終了は、技術の進歩と消費行動の変化がもたらした必然的な結果と言えます。今後は、より便利で安全なたばこ購入方法の模索が続くことが予想されます。

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