公立学校の教員不足が深刻化、全国で3827人不足に 地域差が顕著
教員不足3827人、4年前の1.8倍 地域で大きな差

公立学校の教員不足が深刻化、全国で3827人不足に

文部科学省が2026年3月5日に公表した調査結果によると、公立学校の教員が全国で3827人不足していることが明らかになった。この数字は前回調査(2021年度)から1762人増加しており、わずか4年で約1.8倍に膨れ上がった。教員不足は教育現場に深刻な影響を与えており、文科省は「地域差はあるものの、全体的に深刻な状況」と認識している。

不足校数も大幅増加、全体の8.1%に影響

教員不足が確認された学校数は2589校に上り、前回調査より998校増加した。これは全国の公立学校全体の8.1%に相当する規模である。不足の背景には、病気や出産・育児による休職者の補充が十分に行われていない現状がある。特に小学校では学級担任の不足が目立ち、770校で計1086人の担任が足りていない状況だ。

教科別・地域別の詳細な不足状況

学校種別に見ると、小学校で1699人、中学校で1031人、高校で508人、特別支援学校で589人の教員が不足している。中学校と高校では技術、美術、家庭科などの教科担任が不足し、一時的に授業が実施できない学校が15校あったという。幸いにもこれらの学校では9月までに不足を解消したと報告されている。

地域による格差が顕著で、不足人数が多い自治体としては小学校で福島県139人、福岡県130人、青森県126人などが挙げられる。中学校では愛知県90人、福島県79人、福岡県68人などが不足数が多い地域となっている。さらに、不足があった小学校の割合が高いのは熊本市39.1%、島根県33.3%、青森県30.2%などだった。

一方で不足ゼロの自治体も存在

調査対象となった47都道府県と20政令指定市の中には、教員不足が全くない自治体も確認された。仙台市、川崎市、新潟市、名古屋市、神戸市、広島市、福岡市の7政令指定市と東京都は、全ての学校で「不足ゼロ」という結果を示している。このことから、教員不足の問題は全国一律ではなく、地域によって対応や状況に大きな差があることが浮き彫りになった。

特別支援学級の増加も影響要因

教員不足の背景には、特別支援学級の増加も一因として考えられている。必要数に対する不足率を詳細に分析すると、特別支援教育への対応が教員配置に影響を与えている可能性が指摘されている。文科省の調査は法律に基づく教職員定数ではなく、各自治体が必要とする教員数と実際の人数を比較したもので、現場の実態をより反映した内容となっている。

教育現場では、不足している教員の代わりに算数などの少人数指導のために配置された教員や、主幹教諭、副校長らが対応にあたるケースも報告されている。このような状況が続けば、教育の質の維持が困難になる可能性も懸念されている。