電動航空機の試験飛行が北九州空港で開始、貨物輸送実用化へ向けた第一歩
大手商社の双日とヤマトホールディングス(HD)、北九州市などは4月9日、電動航空機の試験飛行を4月17日に北九州空港発で開始すると発表しました。このプロジェクトは貨物輸送での実用化を目指しており、北九州空港から大分空港、宮崎空港を往復するルートで実施されます。北九州市は「新しい輸送方法の拠点として、北九州空港の存在感が高まる第一歩になる」と大きな期待を寄せています。
脱炭素化と物流網強化を目指す共同プロジェクト
二酸化炭素(CO2)を排出しない電動航空機の活用により、脱炭素化を推進するとともに、地方の物流網強化にもつなげようとする取り組みです。機体を提供する米国の新興企業ベータテクノロジーズを含めた4者は、昨年1月に電動航空機による輸送の実用化に向けた連携協定を締結していました。この協定に基づき、具体的な試験飛行が開始されることとなりました。
初の試験飛行の詳細と機体の仕様
初めての試験飛行は、4月17日午後に北九州空港を拠点に行われ、運航手順などの確認が行われます。今回使用される機体は縦12メートル、横15メートルのサイズで、積載量は560キログラム以上となっています。一度の充電で400キロメートル以上の航行が可能とされており、貨物輸送に適した性能を備えています。
北九州空港の物流拠点としての役割
北九州空港は物流拠点化を積極的に進めており、九州、中国、四国地域で唯一貨物専用機が就航している空港です。市によると、2024年度の貨物取扱量は約3万6600トン(国内9位)で、2025年度はそれを上回る見込みとされています。電動航空機の市場開拓に向けてベータテクノロジーズと2022年から協業している双日は、ヤマトHDが貨物専用機を運航している北九州空港を、今回のプロジェクトの拠点に選びました。
市長の期待と今後の展望
武内和久北九州市長は4月9日の定例記者会見で、「北九州空港のさらなる物流拠点化や、環境と両立した新しい運び方を行う拠点への道筋がつく」と歓迎の意を表明しました。この試験飛行は、電動航空機による持続可能な貨物輸送システムの確立に向けた重要なステップと位置付けられており、今後の実用化に向けた動きが注目されます。



