熊本地震で被災した九州新幹線「つばめ」車両、ペインティングを施され博多駅前で展示へ
2016年の熊本地震で被災した九州新幹線「つばめ」の車両1両が、8日未明に福岡市の博多港からJR博多駅に大型トレーラーで運ばれました。公道で新幹線が運搬される珍しい光景を一目見ようと、沿道には多くの鉄道ファンらが集まり、注目を集めました。
地震で脱線損傷、保管から再生へ
この車両は、熊本地震の前震が発生した2016年4月14日、JR熊本駅付近を走行中に脱線して損傷しました。その後、熊本市内の車両所で長期間保管されていましたが、JR九州の企画により再生プロジェクトが始動。再塗装などの修復作業を経て、3月下旬に台船で熊本港を出航し、約1週間かけて博多港に到着しました。
公道をゆっくり移動、ファンも熱視線
8日午前2時頃に博多港を出発した車両は、約25メートルの長さを誇る大型トレーラーに載せられ、福岡市中心部の「大博通り」など約3キロの区間を1時間ほどかけてゆっくりと移動。多くの鉄道ファンが待ち受ける中、午前2時43分に博多駅前広場に無事到着しました。
アーティストによるペインティングで新たな命を
車両は9日までアーティストらによるペインティングが施され、10日から博多駅前広場で一般公開される予定です。この展示は、地震からの復興のシンボルとして、また鉄道文化の継承を目的とした取り組みとなっています。
JR九州は、被災車両を単なる廃棄物とせず、芸術と展示を通じて新たな価値を与えることで、地域の記憶と希望を伝える試みを進めています。多くの市民や観光客が訪れる博多駅前での展示は、熊本地震の教訓と復興の歩みを広く発信する機会となるでしょう。



