豪雪被害の秋田内陸線、支援へ期間限定「デジタル鉄印」を全国販売
秋田内陸線が豪雪支援でデジタル鉄印を全国販売

豪雪被害に苦しむ秋田内陸線、デジタル鉄印で全国から支援呼びかけ

災害級の大雪に苦しんでいる秋田県のローカル線「秋田内陸線」を支援するため、期間限定の「デジタル鉄印」が販売されています。現地に足を運ばなくてもアプリで購入することが可能で、同線を運営する「秋田内陸縦貫鉄道」は「苦しい状況が続いている。全国の皆さんに応援してもらいたい」と切実に呼びかけています。

相次ぐ災害と記録的な大雪で経営が悪化

秋田内陸線は鷹巣駅(北秋田市)から角館駅(仙北市)を結ぶ全長約94キロの路線です。車窓からは里山の原風景を楽しめ、鉄道ファンらの間で人気を集めています。

しかし、昨年以降、同線は苦境が続いています。昨年8月の大雨被害では約2か月間、一部区間で運転見合わせを余儀なくされました。さらに昨年12月には倒木が原因とみられる脱線・転覆事故も発生しています。

この冬は記録的な大雪にも見舞われ、今年1月8日からは断続的に運休区間が発生。線路の保守点検のためのロータリー車も故障し、年明け以降に全線で運行できたのはわずか10日足らずとなっています。

積雪1.88メートル、利用客激減で経営危機

本社と車両基地がある阿仁合(あにあい)駅周辺の積雪は、1月末に深さ1.88メートルにも達しました。利用客も激減し、駅にある売店やレストランの経営も大きな痛手を受けています。

同線の担当者は「通常の運行ができるようになったら、美しい景色を見に来てほしい」と、将来的な観光客の来訪を期待する声も上げています。

全国どこからでも購入可能なデジタル鉄印

デジタル鉄印はご朱印の鉄道版です。読売新聞大阪本社や旅行読売出版社が手がける「鉄印帳デジタル」に無料でユーザー登録すれば、駅に設置されたQRコードをスマホなどで読み取り、購入することができます。

今回、緊急発売されたデジタル鉄印は12種類で、豪雪の中を進む黄色のロータリー車とラッセル車の力強さを感じられる構図となっています。現地に足を運ばなくても、「鉄印帳デジタルアプリ」内の特別企画コーナーで、1枚550円(税込み)で3月31日まで購入できます。

この取り組みは、物理的な距離を超えて全国から支援を受けられる新しい方法として注目されています。同線の関係者は「デジタル鉄印の収益が、線路の復旧や運行再開のための資金として活用される」と説明しています。

秋田内陸線は、地域の重要な交通手段であると同時に、観光資源としても価値のある路線です。今回のデジタル鉄印販売は、単なる資金調達手段ではなく、全国の人々に同線の存在と現状を知ってもらう機会にもなっています。