赤沢亮正経済産業相は26日の閣議後記者会見で、経済産業省や外務省の幹部がロシアに出張中であると明らかにした。幹部はロシア政府関係者などと面会する予定といい、赤沢氏は目的について「ロシアに進出している日本企業の資産を守る観点から、ロシア側と意思疎通を図るもの」と説明した。
出張メンバーと目的
出張しているのは、経産省の荒井勝喜・通商政策局長、外務省の石川誠己・欧州局審議官。荒井氏は経産省で貿易交渉や対外的な経済連携について担当する部門の幹部ポストにある。石川氏は外交交渉を担う外務省でロシアを含む欧州地域を担当する部署で幹部を務めている。
出張中の詳しい日程は明らかではないが、現地ではロシア政府の通商部門の担当者らと面会するとみられる。また、経産省はかねて、現地に進出している日本企業の関係者らも同席することがあると説明していた。
経済制裁下での対応
ロシアのウクライナ侵攻に伴い日本はいま、G7(主要7カ国)と協調してロシアに経済制裁をかけている。一方、現地で活動を続ける企業などもあることから、そうした企業の資産について不当な扱いを防ぐ目的で「年に複数回必ず職員を派遣して働きかけを行っている」(赤沢氏)という。
サハリン2プロジェクトとの関連
一方、日本の大手商社はロシアの資源開発プロジェクト「サハリン2」の権益を持つ。中東情勢の悪化を受け、日本は原油調達の多角化に取り組んでいる。そこで産出される液化天然ガス(LNG)やLNG生産過程で出る原油は制裁対象外で、エネルギー確保の観点から、意思疎通が必要との判断もありそうだ。5月初旬にはホルムズ海峡の事実上の封鎖以降はじめて、同プロジェクトからロシア産原油を輸入していた。



