人は意図なく歩いていると、時計回りではなく反時計回りに曲がる傾向があることが、国際研究チームの実験で明らかになった。スペインのナバラ大学や東京大学、早稲田大学などが参加するチームは、スペインと日本で様々な実験を実施。その結果、1人でも集団でも反時計回りの動きが優勢であることが確認された。理由は不明で、利き手や利き足、視線、性別の違いなどは関係ないという。
実験の詳細
研究はスペインと日本で行われた。スペインでは、円形空間の中を16人、24人、32人の集団で歩いてもらい、壁にぶつかった際の方向転換を観察。事前に個人の傾向を調べ、右回りと左回りを好む割合を変えた10通りの条件で試したが、いずれも反時計回りの割合が高かった。
さらに、全員左利きの16人で実験しても同様の傾向が見られた。また、壁の影響がない広いグラウンドで107人の中学生を対象にした実験でも、反時計回りの傾向が確認された。
日本での実験
スペインでは通路の右側を歩く習慣があるが、日本では左側を歩きやすい。この違いが影響するかどうかを検証するため、日本でも同様の実験を実施。結果はスペインと同じで、反時計回りの傾向がみられた。グラウンドでの実験では、歩いた軌跡が時計回り(赤)よりも反時計回り(青)の方が多かった。
文化的影響の検討
研究チームは、この傾向が生まれつきのものか、文化や慣習によるものか、個人差によるものかを検討。日本の5歳程度の子どもを対象にした実験でも同様の結果が得られ、幼少期から反時計回りの傾向があることが示唆された。
研究結果は、2026年6月10日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズに掲載された。



