東京湾でスナメリの親子撮影に成功、繁殖の証拠として貴重な記録
東京湾でスナメリの親子撮影、繁殖確認は初

東京湾奥部で、希少な小型クジラであるスナメリの親子とみられる個体が泳ぐ姿を、東京海洋大学と朝日新聞の合同チームが撮影することに成功した。専門家によれば、スナメリは東京湾でも繁殖や子育てを行っていると考えられていたが、実際に親子が泳ぐ様子が確認されたのは初めての事例となる。

撮影の詳細

撮影は千葉県浦安市にある東京ディズニーリゾートから南東に約4キロメートルの沖合で、朝日新聞社のヘリコプター「ゆめどり」から行われた。約20頭のスナメリが集まっており、その中で体の大きさが異なる2頭が2~3組確認され、これらが親子であるとみられている。また、湾内の他の場所でも、同様に体の大きさが異なる2頭が一緒に泳ぐ様子が複数回観察された。

調査の背景

今回の調査に同行した東京海洋大学の中村玄准教授(鯨類学)によると、東京湾ではこれまでに海岸でスナメリの子どもが打ち上げられた例はあったが、親子が並んで泳ぐ姿が鮮明に撮影されたのは初めてのことだという。スナメリは一度の妊娠で一頭を出産し、母親が授乳しながら子どもを育てる。東京湾内での繁殖や出産の時期についてはまだ不明な点が多いが、今回撮影された子どもは体の大きさから、今年の春に生まれたと推測されている。

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貴重な記録の意義

中村准教授は「スナメリが東京湾で世代をつないでいることを示す貴重な記録だ。湾奥部の生態学的な重要性について、さらに詳しく調査を進めたい」とコメントしている。スナメリは体長約1~2メートルの小型クジラの仲間で、灰色の体に背びれや長いくちばしがなく、丸い顔が特徴だ。国内では本州から九州にかけて生息している。東京湾は旅客機の往来が多く、空からの調査が困難なため、湾内のスナメリの個体数や詳しい生態は依然として不明な点が多い。

今後の研究への期待

今回の成果は、東京湾におけるスナメリの繁殖行動の解明につながる重要な一歩と期待されている。また、大阪湾でも同様の観察が報告されており、関西国際空港沖で群れが確認されるなど、スナメリの生態研究が進展している。

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