リニア北品川工区のトンネル掘削工事、22日以降に再開へ JR東海が発表
リニア中央新幹線のトンネル工事の影響で昨年10月に東京都品川区の区道が隆起した問題をめぐり、JR東海は4月17日、中断していたシールドマシン(大型掘削機)による掘削工事を、最短で4月22日に再開すると正式に発表しました。同社は現場周辺の住民に対して工事再開を知らせる案内を配布し、再開に向けた準備を進めています。
JR東海「安全最優先で慎重に工事を進める」
JR東海は今回の発表に際し、「施工管理の徹底とともに、現地の状況把握をこれまで以上に実施し、安全を最優先に、慎重に工事を進めてまいります」とのコメントを発表しました。同社は再発防止策として、シールドマシン内部にたまる空気を抜く頻度や量を見直すなどの対策を講じ、今年2月からは住民説明会を開催して理解を求めてきました。
品川区「区民の不安や懸念は払拭されていない」
一方、品川区はJR東海に対して申し入れ書を提出し、強い懸念を表明しています。区側は「区民の不安や懸念は依然として払拭されたとは言い難い」と指摘し、以下の点を強く求めました。
- 区民への丁寧で継続的な説明の実施
- 適時適切な情報の発信と透明性の確保
- 再発防止策の徹底と具体的な対策の明示
区は工事再開に伴い、住民の安全と安心を最優先にした対応をJR東海に求めています。
昨年10月の道路隆起問題とその経緯
問題の発端は、昨年10月28日に品川区内の区道で歩道と車道の間に最大13センチの段差が生じたことでした。この事態を受けてJR東海は調査を実施し、同年12月22日にシールドマシン内部にたまった空気が漏れて地表まで達し、道路が隆起したとする調査結果を公表。同時に謝罪を行いました。
その後、同社は再発防止策を策定し、住民への説明を重ねてきましたが、品川区側は依然として区民の間に根強い不安が残っていると指摘しています。今回の工事再開発表は、こうした経緯を踏まえた上での判断となりました。
リニア中央新幹線の建設は国家的なプロジェクトとして進められていますが、地域住民の安全と生活環境への配慮が引き続き重要な課題となっています。今後の工事の進捗状況と地域への影響には、関係各方面から注視が集まることが予想されます。



