「民友旗」の本年度受賞団体に、広野町消防団(秋田英博団長)が決定した。これは県内消防団の最高の栄誉とされるもので、2004年以来2度目の受賞となる。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響により団員数が減少する中、日頃からの火災予防活動に加え、団員の教育訓練にも力を注ぎ、2024年度の県消防操法大会で3位入賞を果たした成績が高く評価された。表彰式は6月6日に南相馬市のゆめはっと(南相馬市民文化会館)で開催される第79回県消防大会で行われる。
広野町消防団の歴史と現状
広野町消防団は1948年に発足。これまでに1992年に知事表彰旗、1996年に消防庁長官表彰旗を受賞している。現在は7分団に88人が在籍し、震災からの復興が進む町内の2253世帯、4483人(2023年3月末現在)の安全を守っている。地域住民の防火意識向上を図る取り組みを継続し、直近5年の火災件数は年間4件以下に抑えられている。
訓練と活動内容
団員の資質向上と各種災害への即時対応を目的に、小隊訓練のほか、地震や津波を想定した避難誘導訓練、山林火災時の中継放水によるつなぎ放水訓練に積極的に取り組んでいる。また、春秋の全国火災予防運動期間や年末年始には夜警を実施し、花火の打ち上げなど町内で多くの人が集まるイベントでは周辺警戒や交通整理にも協力。古里をさまざまな場面で支えている。
震災・原発事故時の献身的活動
2011年の震災と原発事故発生時は、あらゆる活動が困難を極める中、多くの団員が避難誘導や行方不明者の捜索活動に従事し、警戒区域内でのパトロールなど献身的に活動を続けた。
近年の取り組み
近年は、団員が消防団本部からの指示に迅速に対応できるよう、防災アシストアプリを導入。効果的な防災対策を常に意識し、万全な警戒に当たる体制の構築を進めている。
民友旗の意義
福島民友新聞社は1956年から、地域の安全を守る優良消防団を顕彰し、県民の防火意識向上を図るため民友旗を贈っている。
秋田英博団長のコメント
広野町消防団の秋田英博団長は、「地道な活動の積み重ねが評価され、団員の士気高揚につながる。住民や行政、常備消防と連携し、予防や防災、団員不足解消に取り組みたい。震災・原発事故の影響が残る中、消防団は住民にとって安全・安心のよりどころだ。住民の生命や身体、財産を守り、地域防災の要となる使命を遂行できるよう万全を期す覚悟だ」と語った。



