名鉄広見線の新可児駅と御嵩駅を結ぶ区間(7.4キロ)が、廃線となる見通しとなった。この事態を受けて、岐阜県御嵩町の渡辺幸伸町長は4日、同町議会定例会の冒頭で「大変残念な結果であり、今も無念な思いがある」と述べ、深い悔しさをにじませた。
沿線自治体の協議終了
御嵩町、可児市、八百津町の沿線3市町は、線路や駅舎などの維持修繕費や設備投資費を自治体が負担する「みなし上下分離方式」による運行継続を目指し、名古屋鉄道(名鉄)と協議を重ねてきた。しかし、物価高騰の影響で財政負担額が年間約3億4000万円にまで膨らむ見通しとなった。これにより「住民サービスへの影響が避けられない」と判断し、5月29日に協議終了を発表。同方式での運行継続を断念した。
代替交通手段の模索
3市町は、代替バス運行などの準備を進めるため、名鉄に対して2028年度末までの運行延長を要請している。渡辺町長は取材に対し、「(来年度以降の)進学先の選択にも関わるので、名鉄には(運行延長要望に対する)早めの回答を求め、町内の公共交通の再編を考えたい」と述べ、今後の対応に意欲を示した。
町の調べによると、同区間の乗客の約半数は最寄りの高校などへの通学定期客であり、廃線が地元の学生や住民の生活に与える影響は大きい。沿線自治体は、地域の足を確保するための具体策を急ピッチで検討している。



