大阪メトロは2035年度までに、長堀鶴見緑地線と千日前線の2路線で完全無人運行の自動運転車両を導入する方針を明らかにした。人手不足で乗員の確保が厳しくなる中、省人化を図るのが狙い。金属製の車輪で走る従来車両では初の試みとなる。
完全無人運行の背景
完全無人運行は、大阪メトロのニュートラム南港ポートタウン線や東京都の新橋―豊洲間を走る「ゆりかもめ」など、ゴムタイヤで走る新交通システムでは導入されている。しかし、金属製の車輪で走る従来型の鉄道車両では前例がなく、今回の計画は画期的だ。
車両更新と技術開発
長堀鶴見緑地線と千日前線は、1990年代初頭に導入された古い車両が中心で、更新時期が迫っている。大阪メトロは車両メーカーなどと協議し、更新時に自動運転対応の車両を導入する方針。完全無人運行に向け、速度管理や停車位置の制御などの技術開発を進める。
自動運転技術の蓄積
大阪メトロは昨年2~3月、中央線の夢洲―大阪港間で営業運転終了後、運転士資格のない係員が乗った車両で自動運転の実証実験を行った。こうした取り組みを通じて自動運転技術の蓄積を図っており、今回の2路線以外の鉄道やバスにも完全無人運行を広げたい考えだ。
他社の動き
南海電気鉄道も2027年度から高師浜線(羽衣―高師浜間)で、運転士資格のない係員が乗車する自動運転車両の運行を始める計画だ。各社が人手不足に対応するため、省人化を急いでいる。



