マンジャロの不正流通、SNSで拡散する危険なダイエット投稿と副作用事例800件以上
マンジャロ不正流通、SNSで危険なダイエット投稿

糖尿病治療薬「マンジャロ」を無許可で保管・転売したとして、大阪府警は2日、男女3人を医薬品医療機器法違反の疑いで書類送検しました。府警は、SNS上でマンジャロが「やせ薬」として拡散し、個人間の不正売買が横行しているとみて、サイバーパトロールを強化しています。

SNSで広がる「やせ薬」投稿

「マンジャロを始めて39キロ痩せた」「理想のボディを手に入れよう」――SNSにはマンジャロのダイエット効果や美容効果を謳う投稿が相次いでいます。インスタグラムやXでは、インフルエンサーや利用者がマンジャロを「やせ薬」として紹介。美容クリニックのホームページでも「週1回の注射で食欲を抑えてダイエット」といった文言が目立ちます。

医療関係者の見解

医療関係者によると、他の糖尿病治療薬もダイエット目的で使用されることがありますが、マンジャロは特に人気が高いといいます。国内で販売する田辺ファーマによると、2025年3月期の売上高は前年同期比5倍超の407億円に達しました。オンライン診療でも入手可能で、ダイエット目的の自由診療の場合、各クリニックのホームページでは1か月分(4本)で1万~3万円程度で紹介されています。

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副作用事例は800件以上

しかし、マンジャロには吐き気や嘔吐、脱水、膵炎などの副作用が報告されています。独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」には、2023年以降、800件以上の健康被害事例が寄せられました。

厚生労働省の注意喚起

糖尿病治療以外の使用について、開発元のイーライリリーの日本法人は2025年12月に「思わぬ健康被害が発現する可能性も想定される」とする声明を発表。厚生労働省も取材に対し「有効性や安全性は確認されていない」と説明し、注意を呼びかけています。また、糖尿病治療以外で使用された場合、薬の副作用被害者に医療費や年金を給付する国の救済制度が適用されないとしています。

医師の倫理とリスク説明の重要性

日本糖尿病学会専門医で、大阪府内科医会の名誉会長を務める福田正博医師は「医師は本来高い倫理観を持つべき職業で、患者が欲しがるという理由だけで薬を処方することは許されない。糖尿病治療以外で使った場合の影響は検証されておらず、医師はリスクをきちんと説明すべきで、利用者側も理解する必要がある」と指摘しています。

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