電通グループの五輪談合課徴金が1億5千万円減額へ 罰金刑確定で独禁法規定適用
東京五輪・パラリンピックの運営業務をめぐる談合事件で、電通グループの罰金刑が確定したことを受け、公正取引委員会は3月11日、独占禁止法違反(不当な取引制限)を認定して同グループに出した課徴金納付命令の額を1億5千万円減らすと正式に発表しました。
課徴金額が4億9556万円から3億4556万円に変更
公正取引委員会は、独占禁止法の規定に基づき、3億円の罰金額の2分の1に相当する額を控除する措置を実施します。これにより、電通グループに対する課徴金額は4億9556万円から3億4556万円へと変更されることになります。
同委員会によれば、電通グループや博報堂を含む計7社は、遅くとも2018年4月以降、大会組織委員会が発注した以下の業務について、事前に調整を行い受注予定業者を決定していたと指摘されています。
- テスト大会の計画立案業務
- テスト大会の実施業務
- 本大会の運営業務
電通グループが談合を主導 課徴金は割り増しに
公正取引委員会は昨年6月、7社に対して再発防止を求める排除措置命令を発令し、合計33億2592万円の課徴金納付命令も出していました。この中で電通グループは、一連の談合を主導していたとして、課徴金の額が割り増しとなる特別な扱いを受けていました。
電通グループは同月、公正取引委員会の処分の取り消しを求める訴訟を提起する意向を表明しています。
刑事裁判で罰金刑が確定 元幹部にも有罪判決
公正取引委員会の刑事告発を受けた東京地検は、大会組織委員会の元次長や電通側を含む法人6社、各社の幹部ら計7人を起訴していました。刑事裁判が進行する中、最高裁判所は昨年12月、独占禁止法違反の罪に問われた電通の元スポーツ局長補と法人としての電通グループについて、被告側の上告を棄却しました。
これにより、元局長補に対して懲役2年執行猶予4年、電通グループに対して罰金3億円を科した一審・東京地裁の判決が正式に確定したのです。
関連7社の内訳とADKの特別措置
談合に関与したとされる7社は以下の通りです。
- 電通グループ
- 博報堂
- 東急エージェンシー
- ADKマーケティング・ソリューションズ
- セレスポ(イベント制作会社)
- セイムトゥー(イベント制作会社)
- フジクリエイティブコーポレーション(番組制作会社)
このうちADKマーケティング・ソリューションズは、課徴金減免制度(リーニエンシー)に基づき、公正取引委員会の調査開始前に自ら違反を申告したため、課徴金納付命令を免れる特別な扱いを受けています。
今回の課徴金減額は、刑事罰が確定した場合に課徴金を減額できる独占禁止法の規定に則った措置であり、電通グループに対する行政処分と刑事処分の調整が図られた形となります。



