軽油価格カルテル疑惑でENEOSウイング本社を捜索 特捜部が石油販売8社を調査
軽油価格カルテルでENEOSウイング本社を捜索 特捜部が8社調査

軽油価格カルテル疑惑で特捜部が新たな捜索を実施 ENEOSウイング本社など対象に

東京地検特捜部は、石油販売会社8社による軽油の価格カルテル疑惑をめぐり、2026年3月5日ENEOSウイング(本社:名古屋市)の本社などを新たに家宅捜索した。これは独禁法違反(不当な取引制限)容疑に基づく捜査の一環であり、特捜部は前日の4日にも「東日本宇佐美」(東京都)や「共栄石油」(同)の本社を捜索しており、捜査が本格化している。

8社の営業担当者が月1回会合 価格調整の疑い浮上

関係者によると、疑惑の対象となっている8社は以下の通りである。

  • ENEOSウイング(名古屋市)
  • 東日本宇佐美(東京都)
  • 共栄石油(東京都)
  • キタセキ(宮城県)
  • 太陽鉱油(東京都)
  • エネクスフリート(大阪市)
  • 吉田石油店(香川県)
  • 新出光(福岡市)

これらの会社は、都内に事業所を持つ運送業者や建設業者に対して法人契約で軽油を販売しており、その価格を調整した疑いが持たれている。具体的には、8社の営業担当者らが月に1回程度の会合を重ねており、特捜部はこの会合などを通じて値上げや価格維持を図った可能性があるとみて、詳細な経緯を調べている。

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軽油価格高騰の背景と政府の対策

軽油価格は、2022年のウクライナ侵攻などの影響で世界的に高騰しており、日本国内でも物価上昇が懸念されている。政府は物価高対策として、販売会社の仕入れ先に当たる石油元売り企業に対して補助金を支給する施策を実施しているが、今回の疑惑はこうした状況下での不適切な行為を浮き彫りにしている。

公正取引委員会も刑事告発を視野に強制調査

この8社を巡っては、公正取引委員会2025年9月に刑事告発を視野に入れた強制調査を開始しており、独禁法違反の疑いが以前から指摘されていた。特捜部の今回の捜索は、こうした一連の調査の延長線上に位置づけられ、証拠収集を進めることで事件の全容解明を目指している。

捜査関係者は、「企業間の協調行為が市場競争を歪める可能性があり、厳正な対応が必要だ」と述べており、今後の捜査の進展が注目される。軽油は物流や建設業界にとって重要な燃料であり、価格操作が確認されれば、業界全体への影響も懸念されている。

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