米商品先物取引委員会(CFTC)は10日、スポーツの勝敗や選挙結果などに賭ける「予測市場」に対する新たな規則案を公表した。要人の暗殺やテロ、戦争などを賭けの対象とするのは公益に反する可能性が高いとして、原則禁止する方針を打ち出した。意見募集を経て最終決定する。
予測市場の急成長と規制の動き
予測市場は、将来起こり得る様々な事象を予測して「イエス」「ノー」で賭ける金融取引で、米国で急速に成長している。テーマは金融政策や経済指標、選挙、スポーツなど幅広い分野で設定されている。しかし、不正行為や内部情報の悪用を助長する懸念が指摘されていた。
規則案の主な内容
規則案では、スポーツ分野についても、選手のけがや審判の判定などを予想する取引は不正行為を助長する恐れがあるとされた。また、暗殺や戦争などが賭けの対象になることで、公益に反する行為が促進される可能性が高いと判断した。
インサイダー取引事件が背景に
米国では賭け事は州ごとに規制されているが、予測市場は金融商品と位置づけられ、州の規制が及びにくい。このため規制強化を求める声が上がっていた。今年4月には、米連邦検察がベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の失脚を巡る賭けで巨額の利益を得たとして、米兵をインサイダー取引の疑いで起訴している。こうした事件が今回の規制強化の背景にあるとみられる。
CFTCのマイケル・セリグ委員長は、今回の規則案について「予測市場が適切に機能し、投資家保護と市場の公正性を確保するために必要」と述べている。今後の意見募集を経て、最終的な規則が決定される見通しだ。



