警察情報システムを私的利用 ストーカー行為で巡査長を書類送検
山梨県警察本部は2026年4月17日、警察の情報システムを悪用してストーカー行為を行ったとして、30代男性巡査長を強要未遂およびストーカー規制法違反などの疑いで書類送検したと発表しました。県警は同巡査長に対し停職6カ月の懲戒処分を科し、本人は同日付で依願退職しました。
個人情報を不正照会 交際相手への脅迫行為も
県警の発表によりますと、問題の巡査長は2026年1月14日から27日までの期間、勤務先の警察署において警察情報システムを私的に操作し、好意を寄せていた女性の交際相手である男性の住所などの個人情報を不正に取得しました。さらに、2月1日と2日には複数回にわたり当該男性に電話をかけ、「車確認。壊れていると思うよ」、「今日中に要求通り別れないとどうなるかな」といった脅迫的なメッセージを留守番電話に残した疑いが持たれています。
巡査長は取得した個人情報をもとに、実際に男性宅を訪問する行動にも出ていたことが明らかになりました。これらの一連の行為は、警察官としての職権を明らかに逸脱した重大な違法行為として位置づけられています。
県民の信頼失墜を懸念 再発防止を約束
山梨県警はこの事件について、「県民の警察に対する信頼を著しく失墜させるものであり、誠に遺憾である」とするコメントを首席監察官名で発表しました。同時に、再発防止に向けた徹底的な取り組みを約束し、内部管理体制の強化を図っていく方針を示しています。
同署では別の警視も盗撮容疑 相次ぐ不祥事に衝撃
さらに衝撃的なことに、山梨県警は同日、同じ警察署に勤務していた50代男性警視についても、同僚女性を繰り返し盗撮したストーカー規制法違反容疑で書類送検したことを明らかにしました。県警はこの警視に対し減給6カ月(給与の10分の1)の懲戒処分を科し、やはり同日付で依願退職させています。
スマートフォンから複数の盗撮動画を発見
捜査関係者によりますと、この警視は2025年9月から2026年1月にかけて、署内で同僚女性を業務中に盗撮していた疑いがあります。県警が警視のスマートフォンを捜索した結果、業務中の同僚女性を撮影した動画や画像が複数確認されたということです。
警視は県警の聴取に対して、「好印象を持っていた」などと動機を説明していると伝えられています。この発言は、職場内における適切な人間関係の境界線が曖昧になっていた実態を浮き彫りにするものとなっています。
警察組織の信頼回復が急務に
同一の警察署から短期間に2件の重大な不祥事が発生したことは、警察組織内部のモラルハザードと監督体制の不備を露呈する結果となりました。県民から預けられた重要な個人情報を管理する立場にある警察官によるこうした違法行為は、社会の秩序維持を担う組織としての根幹を揺るがす深刻な問題です。
山梨県警は今後、以下の点を中心に再発防止策を講じる必要に迫られています:
- 情報システムへのアクセス管理と監視体制の徹底的な強化
- 警察官に対する倫理教育とコンプライアンス意識の向上施策
- 職場内ハラスメント防止のための具体的な対策と相談体制の整備
- 内部告発をしやすい環境づくりと透明性のある調査体制の構築
この事件は、公権力を行使する立場にある者がいかに厳格な倫理観と自己規律を求められるかを改めて社会に問いかける事例となりました。警察組織の信頼回復に向けた本格的な改革が待たれるところです。



