偽造記念銀貨輸入事件、縫製工場宛てに河川名で発送 中国籍会社役員を逮捕
偽造銀貨輸入で中国籍役員逮捕 宛先は縫製工場、宛名は河川名

偽造記念銀貨を中国から輸入した疑いで中国籍会社役員を逮捕

警視庁は2026年3月5日、偽造された記念銀貨を中国から韓国経由で輸入した疑いで、中国籍の会社役員シュエ・ジーウェイ容疑者(36)=東京都足立区=を偽造通貨輸入容疑で逮捕したと発表しました。容疑者は現在、認否を明らかにしていません。

金融機関で1千枚以上を不正両替か

問題となっているのは「天皇陛下御在位60年記念」と刻まれた1万円銀貨の偽造品です。警視庁の捜査によれば、容疑者が関与するグループは2025年4月以降、7都県に所在する金融機関の約40店舗において、計1千枚以上の偽造銀貨を不正に両替したと見られています。

捜査2課の調べでは、容疑者は2025年4月上旬ごろ、偽造された1万円銀貨250枚を東京都北区内の特定の宛先に発送させ、成田空港経由で日本国内に輸入した疑いが持たれています。この事件は国際的な偽造通貨流通ネットワークの一端を浮き彫りにしました。

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食料品や衣類に隠して密輸

偽造銀貨は巧妙に隠されて運ばれていました。具体的には食料品や衣類が詰められた国際スピード郵便の内部に偽銀貨が潜ませられていたのです。この郵便物は中国国内の郵便局で受け付けられた後、中国・天津や韓国・仁川の空港を経由し、最終的に成田空港に到着しました。

東京税関の職員が不審な銀貨を発見し、造幣局に鑑定を依頼した結果、これらが本物ではなく精巧な偽造品であることが判明しました。税関職員の鋭い観察眼が今回の事件発覚のきっかけとなったのです。

縫製工場宛てに河川名で発送

さらに興味深いのは配送先の詳細です。捜査関係者によると、東京都北区の宛先となっていた住所には、容疑者が実際に運営する縫製工場が存在していました。しかし宛名には実在する個人名ではなく、中国の河川の名称と同じ名前が使用されていたといいます。

このことから、捜査当局は宛名が架空の可能性が高いと判断しています。偽造通貨の受け取り先を特定されにくくするための巧妙な隠蔽工作だったと考えられるのです。

過去にも偽造通貨行使で逮捕歴

今回逮捕された容疑者には、すでに偽造銀貨を金融機関で使用したとする偽造通貨行使容疑での複数回の逮捕歴が確認されています。過去の逮捕歴から、容疑者が継続的に偽造通貨に関与していた可能性が指摘されています。

また、容疑者のスマートフォンからは、財務省が発行した偽造銀貨の特徴を詳細に説明する資料が保存されていたことが明らかになりました。このことから、容疑者が偽造品の品質向上や本物との見分け方について研究していた可能性が浮上しています。

国際的な偽造通貨流通ネットワークの解明へ

警視庁は今回の逮捕を手始めに、国際的な偽造通貨の製造・流通ネットワークの全容解明を目指しています。中国を起点とし、韓国を経由して日本に流入する偽造通貨のルートは、近年増加傾向にある国際的な経済犯罪の典型例と言えるでしょう。

捜査当局は、容疑者が所属するグループの規模や組織構造、他のメンバーの関与の程度についても詳細な調査を進めています。偽造記念硬貨は収集家の間でも需要が高く、市場価値があるため、犯罪組織の格好の標的となっている現状が浮き彫りになりました。

今回の事件は、国際郵便を利用した偽造通貨の密輸手法の巧妙化と、それに対応する税関や警察の連携の重要性を改めて示す事例となっています。今後の捜査の進展が注目されます。

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