神戸市北区女児死亡事件 出産直後の母親が傷害致死罪で起訴
神戸市北区において、今年1月に生後間もない女児が遺体で発見された事件で、神戸地方検察庁は2月27日、母親である古畑美奈被告(24)を傷害致死罪および死体遺棄罪で正式に起訴しました。当初は殺人容疑で逮捕されていましたが、検察は証拠を精査した結果、罪名を傷害致死に変更しました。
起訴内容と母親の供述
起訴状によれば、古畑被告は1月24日午前10時頃、同区の自宅で出産した女児の首を右手でつかむなどの行為を行い、これにより女児を死亡させたとされています。その後、遺体をポリ袋に入れ、自宅のクローゼットに遺棄したと指摘されています。
捜査関係者の話では、古畑被告は死体遺棄容疑で逮捕された際の調べに対し、「出産した赤ちゃんが声を出して泣こうとしたため、生まれたことが他の人に知られてしまうと思い、赤ちゃんの首を右手でつかんだ」という趣旨の供述をしていたことが明らかになりました。検察は、この供述や他の証拠を総合的に判断し、傷害致死罪での起訴に至ったと説明しています。
慈恵病院院長の懸念と社会的課題への提言
事件を受けて、逮捕前に古畑被告から相談を受けていた熊本市西区の慈恵病院の蓮田健院長は、起訴決定に対して強い懸念を表明しました。蓮田院長は、「これが有罪判決となれば、死産の場合でも自動的に逮捕や有罪となる可能性が高まる。そのような状況を恐れて、死産児を遺棄する女性が増える恐れがある」と指摘しました。
さらに、院長は「孤立出産における死体遺棄の法的な考え方について、司法や社会全体で議論を深め、整理されるきっかけとなることを願っています」とコメント。この事件を機に、妊産婦の孤立や支援不足といった社会的課題に光を当てる必要性を訴えています。
神戸地検は、罪名変更について「証拠関係に照らして検察官が適切に認定した結果」と説明しており、古畑被告の認否については現時点で明らかにしていません。今後の裁判では、傷害致死罪の成否や、孤立出産を巡る背景事情が焦点となる見込みです。



