香川県内で銅線などの金属盗難が相次ぐ中、盗難金属処分防止法(金属盗対策法)が1日に全面施行された。県警は関係事業者への説明会を開催し、被害防止に向けた取り組みを強化している。
金属盗対策法の全面施行
同法は、窃取防止の必要性が高い金属を「特定金属」と定義。現在は銅が対象で、ケーブルやくず、管などの盗難被害が多い。今後、他の金属も追加される可能性がある。
規制対象は、重量または価格の半分以上が特定金属で構成されるもの。太陽光発電の銅線ケーブルやエアコンの室外ユニットなどが該当する。買い取り業者には、県公安委員会への事業届け出、取引相手の本人確認、取引記録の作成、盗品疑いがある場合の警察への申告が義務付けられた。無届け営業や警察の立ち入り拒否には罰則が科される。
全国的な被害の拡大
警察庁によると、金属盗難件数は2020年の5478件から、2024年には2万701件(約3.8倍)、2025年には1万5712件(約2.9倍)に急増。関東地方で被害が目立ち、2024年7月には群馬県渋川市の養鶏場で銅線約170メートル(時価約500万円相当)、2025年5月には栃木県矢板市の公園で照明設備の銅線ケーブル約200メートル(時価約129万円相当)が盗まれ、いずれも外国人が検挙された。切断工具を使った手口が多く見られる。
国は2025年6月に金属盗対策法を公布。同年9月には、正当な理由なく特定金属を切断する工具の隠匿携帯を禁じる部分を先行施行していた。
香川県内の状況と背景
県内でも金属盗は増加傾向で、2020年の57件から2025年には185件に達した。高松市のリサイクル事業者、三木鋼業の三木秀雄会長は「銅の単価が5年前の約5倍に上昇。AIなどの普及で電線需要が伸び、盗難の背景にあるのでは」と指摘する。
県警の取り組み
県警は全面施行前の4月29日、高松市内で金属リサイクル事業者向け説明会を開催。生活安全企画課の警察官が約20人の参加者に、法の概要や届け出書類の記入方法を説明した。今後も説明会やSNSで広く周知し、被害抑止を図る方針。県警は「法を守ることが盗難抑止につながる。義務を果たしてほしい」と呼びかけている。



