最低賃金の引き上げに伴う賃上げに対応した中小企業向けの県助成事業で、審査業務が滞っている事例が相次いでいることが28日、県への取材で明らかになった。県の助成決定が前提となる自治体独自の補助事業にも影響が波及しており、申請期間の延長を検討する自治体も出てきている。
事業の概要と審査の実態
本事業では、昨年9月5日から今年1月1日までの間に、時給1018円以下だった従業員の賃金を1033円以上に引き上げた県内事業所に対し、1人当たり3万円を助成する。申請は2月下旬に開始された。県によると、企業側の書類に不備が目立つことなどから、受け付けから承認までの期間が当初想定の2倍以上かかるケースもあるという。
自治体独自補助への影響
賃上げへの支援策として、福島市や郡山市、いわき市などは県の助成額に1万円を追加する独自の補助制度を実施している。しかし、4月に受け付けが始まった各市の申請状況はいずれも予算の1~2割程度にとどまっている。ある市の担当者は「申請が伸びていない」と打ち明ける。各市とも県の助成決定が前提条件であるためで、7月末を締め切りとしている福島市は「県の審査が遅れているとなると、期限を7月末以降に延ばすこともある」と述べている。
県の助成事業の締め切りは今月31日となっており、今後の動向が注目される。



