福岡県議会、議員取材に事前承認求める方針 知る権利との兼ね合いで議論
福岡県議会、議員取材に事前承認求める方針

福岡県議会が、県議会棟における議員取材について、事前に議会側の承認を必要とする新たな運用を検討していることが22日、明らかになった。県議会事務局によると、議員側から取材制限に関する要望が寄せられ、各会派の同意が得られ次第、近く報道機関に要請文を通知する方針だ。一方で、一部の議員からは「県民の知る権利を阻害してはならない」として、慎重な対応を求める声も上がっている。

現状と新たなルール案

議会事務局によれば、現状では議場や各会派の控室がある県議会棟での取材に特段の決まりはない。しかし、新たな要請文の原案では、議会棟での取材は原則として前日までに議員の承認を得ること、撮影・録音については目的を明らかにして議会事務局総務課長の承認を得ることなどが盛り込まれている。

要請の背景について、原案では「議会棟内で正常な議会活動が阻害されているとの苦情が多く寄せられている」と説明。議員側の主張として、「事前の承諾なしに突然取材を受け、正確な事実を確認できないまま回答を迫られ不安」「廊下でカメラを構えられ、議会活動が制約された」といった内容が記載されている。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

議長の意向と今後の手続き

蔵内勇夫議長(自民党)は5月上旬ごろ、議会棟内の取材ルール明文化について「議会運営委員会の小委員会で検討してほしい」との意向を示した。これを受け、事務局は県庁内管理規則の禁止行為に関する11条に基づき、ルールを明文化する文書の原案を作成。14日には自民党県議団、民主県政県議団、公明党、新政会の主要4会派で構成する小委員会で提示された。

現在、各会派の回答を集約中で、同意を得た上で報道機関に通知する見通しだ。

背景にある問題

県議会では、海外視察問題や県職員でつくる互助会「部課長会」による議長らの政治資金パーティー券の組織的購入問題などが指摘されており、議会事務局の幹部は「最近は取材の機会が増えていることが影響しているのではないか」と説明。報道機関への要請については「取材活動の自由や県民の知る権利を阻害するつもりはないが、正常な議会活動を確保するための取り組みは重要だ」と述べた。

議員からは慎重論

主要会派の県議の一人は「事務局として取材に制限をかける必要はない」と指摘。「県民の知る権利を阻害してはいけない。これまで慎重なやりとりが必要な場合は書面で対応してきたし、取材のルールは会派ごとに決めれば良い」と述べ、慎重な対応を求めた。

他県の状況

他の都道府県議会の状況について、各地の議会事務局に確認したところ、多くの県では議会棟内の取材に関して明確なルールを設けていないか、あるいは各会派の判断に委ねていることが分かった。一部の県では、事前連絡を推奨するものの強制力はないという。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ