新型コロナウイルスに感染し自宅療養中の居住者と連絡が取れなくなったとの119番通報を受け、現場に駆け付けた横浜市消防局の救急隊員が玄関扉を破壊した問題で、マンションのオーナーが市に対して交換費用など約28万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が15日までに横浜地裁でありました。高木勝己裁判長は市に対し約25万円の支払いを命じました。
市の主張と裁判所の判断
市側は消防法を根拠に、救急隊の行為は違法ではないと主張していました。しかし、裁判長は判決理由で、消防法の規定は火災などの災害が発生した場合を想定したものであり、新型コロナウイルス感染症のような「疾病」は対象外であると指摘。また、居住者の生命に危険が及んでいない状況で、オーナーが補償なく扉を破壊されることを受け入れる立場にはないと結論付けました。
判決の意義
今回の判決は、緊急時における公権力の行使と私人の財産権のバランスを問うものとなりました。新型コロナウイルス対応の最前線で活動する救急隊の行動が法的にどのように評価されるか、今後の運用に影響を与える可能性があります。



