核ごみ交付金辞退の請願、小笠原村で提出 南鳥島調査で全国議論を
核ごみ交付金辞退の請願、小笠原村で提出 南鳥島調査で

核ごみ交付金辞退の請願、小笠原村で提出

原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定を巡り、東京都小笠原村の住民が11日、南鳥島での文献調査に伴い国からの交付金を受け取らないことを求める請願書を村議会に提出した。文献調査は全国3町村が先行する中、こうした請願は異例。住民らは調査に反対するものではないとした上で、核のごみ問題を交付金を受け取る地域の問題に矮小化せず、「全国的な議論にしたい」としている。

請願の背景と目的

処分場選定の調査に応じた自治体には、国から「電源立地地域対策交付金」が支給される。3段階ある調査のうち、最初の文献調査は最大20億円、次の概要調査に進むと最大70億円となる。経済産業省資源エネルギー庁などによると、交付金は自治体の申請に基づき支払われ、地域振興や医療・福祉サービスなどに活用できる。文献調査の結果を取りまとめた北海道寿都町・神恵内村は近隣自治体への配分を含め各20億円を、調査中の佐賀県玄海町もこれまでに10億円を受け取った。

請願書では「初期段階で多額の交付金を受け取ることは、本来全国で向き合うべきエネルギー政策や核廃棄物の問題を、交付金を受け取る地域だけの問題にしてしまうおそれがある」と指摘。「受け取らないことは、この課題を国全体で考えるべきだという姿勢を示すことにつながる」と訴え、村として受け取らない方針を表明するよう求めている。

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この日、請願者の住民が請願書と住民の1割超にあたる署名264筆を提出。村内外の人を対象にしたオンライン署名5950筆も添えた。

小笠原だからできる「お金目的ではない宣言」

南鳥島での調査は、先行する3町村と異なり、経済産業省の申し入れを発端にして5月20日に始まった。請願の紹介議員の宮城ジャイアンさんは「お金目的の調査受け入れではないという宣言は、小笠原にしかできない。受け取ってしまうと、風評被害やイメージ低下、地域内の意見対立が生じるおそれも出てくる。今の選定プロセスに一石を投じたい」と述べた。

渋谷正昭村長は4月の会見で、交付金については議員の間でさまざまな意見があるとして、議会と議論して決める意向を示していた。6月議会は24、25の両日に予定されている。

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