福岡市消防局で係長を務めていた60代の男性が、2023年に前夜の飲酒が原因で酒気帯び運転の疑いで摘発され、懲戒免職処分を受けたことについて、処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が11日、福岡高裁でありました。福岡高裁は、一審の福岡地裁判決を取り消し、男性の請求を棄却する逆転判決を言い渡しました。
判決の要旨
岡田健裁判長は判決理由で、2006年に福岡市の職員が飲酒運転で起こした3児死亡事故(海の中道大橋事故)を受けて、市が飲酒運転撲滅のために研修などを実施してきた経緯を挙げ、「処分は裁量権の範囲を逸脱、乱用したと認めることはできない」と結論付けました。
市の指針と特段の事情
福岡市の指針では、酒気帯び運転は原則として免職とし、特段の事情がある場合に限り停職と定められています。一審の福岡地裁は、男性が事故を起こしておらず、長年の勤務態度が良好だったことなどを考慮し、処分が重すぎるとして取り消していましたが、高裁はこれを覆しました。
男性は「前夜の飲酒であり、当日はアルコールが残っている自覚がなかった」と主張していましたが、高裁はこの点についても市の処分に問題はないと判断しました。
この判決により、福岡市が飲酒運転に対して厳しい姿勢を取る方針が司法によって認められる形となりました。



