USBメモリーの販売預託商法を巡り、消費者庁から2021年に特定商取引法違反で業務停止命令を受けた販売会社「VISON(V社、東京)」に投資したものの、約束された賃料が支払われていないとして、5府県の32人が約1億970万円の返還を求めて提訴したことが明らかになった。第1回口頭弁論が11日、長崎地方裁判所で開かれ、V社側は請求の棄却を求めた。
VISON社を巡る経緯と関連訴訟
V社を巡っては、実質的な幹部とみられる男が詐欺罪で起訴され、広島地方裁判所で公判が続いている。また、投資によって被害を受けたとする損害賠償請求訴訟も複数提起されており、昨年から今年にかけて、熊本地方裁判所と長崎地方裁判所で、V社や幹部らに賠償を命じる判決が相次いで言い渡されている。
訴状の内容と原告の主張
訴状によると、原告らは、電話やゲームなどのアプリケーションが組み込まれたカード型USBメモリーを購入し、それをV社に貸し付ければ購入額を上回る賃料が得られるなどと勧誘され、売買契約や賃貸契約を締結した。しかし、その後賃料が支払われなかったため、V社に対して契約解除の意思表示を行ったとしている。
原告代理人の井田雅貴弁護士は、閉廷後の取材に対し、「極めて実態に乏しい事業であり、悪質だ」と述べ、V社の手法を厳しく非難した。



